2026-08-20 コメント投稿する ▼
高市総理、トルコ大統領と中東情勢・経済協力協議 ICC制裁に懸念表明
また、高市総理は、米国が国際刑事裁判所(ICC)関係者に対し制裁措置を発表したことに対し、「大変残念」との見解を示しました。 これに対し、エルドアン大統領もホルムズ海峡に関する見解について「全く一致している」と応じ、両国の認識が共有されていることが確認されました。
日・トルコ関係の深化と地域への貢献
日本とトルコは、戦略的パートナーシップを結ぶ重要な友好国であり、両国関係は長年にわたり良好に推移しています。トルコは、その地理的優位性から中東地域における主要国として、地域情勢の安定化に不可欠な役割を担っています。今回の電話会談では、高市総理からエルドアン大統領に対し、以前トルコ側から寄せられた熊本地震へのお見舞いへの謝意が伝えられました。
さらに、高市総理は、本年秋の開学が予定されているトルコ・日本科学技術大学の進展に触れ、教育分野における協力が両国関係を一層深めることに期待を寄せました。安全保障や経済など、これまでも協力してきた分野に加え、新たな協力の形を模索し、両国の関係をさらに発展させていきたいという意向が示されました。
イラン情勢とホルムズ海峡の自由航行
会談の主要な議題の一つとなったのが、緊迫化する中東情勢、特にイランを巡る情勢でした。高市総理は、これまで地域における平和と安定のために尽力してきたトルコの外交努力を高く評価していることを伝えました。日本としても、トルコをはじめとする国際社会と緊密に連携しながら、粘り強い外交努力を続けていく姿勢を表明しました。
また、中東地域のエネルギー輸送路として極めて重要なホルムズ海峡について、高市総理は「いかなる追加的費用もない形での自由で安全な航行が確保されることが重要である」と強調しました。この海峡の航行の自由は、国際経済にとっても不可欠な要素です。これに対し、エルドアン大統領もホルムズ海峡に関する見解について「全く一致している」と応じ、両国の認識が共有されていることが確認されました。
米国のICC制裁発表への対応
会談の後半では、国際刑事裁判所(ICC)を巡る米国の動きについても言及がありました。米国トランプ政権は、アフガニスタンでの米軍関係者に対する捜査などを理由に、ICCの赤根智子裁判官(当時)を含む関係者に対し、制裁対象に指定したと発表しました。米国はICCのローマ規程を批准していないため、こうした措置を取りうる立場にあります。
これに対し、高市総理は「大変残念に思っております」と率直な感想を述べました。日本政府は、法の支配に基づく国際秩序の維持・強化のために、一貫してICCの活動を支持する立場をとっています。今回の米国による制裁発表は、国際司法のあり方や、普遍的な人権擁護の枠組みに影響を与えかねない動きとして、各国が注視しています。
今後について、高市総理は「米国を含む関係国と意思疎通を継続しながら対応してまいります」と述べ、慎重かつ外務省などとも連携して対応していく方針を示しました。
今後の両国関係と国際社会への影響
今回の電話会談は、日・トルコ両国が、二国間関係の強化のみならず、地域及び国際情勢についても緊密に連携していく意思を再確認する機会となりました。特に、経済安全保障の分野を含め、幅広い領域での協力関係を一層推進していくことで一致しました。
米国とICCの関係悪化は、国際社会が共有すべき法の支配や人権擁護といった普遍的価値への影響も懸念されます。日本としては、国際協調主義の観点から、米国の立場も理解しつつ、ICCの活動を支える国際社会との連携を維持していくことが求められます。両国の今後の連携、そして国際社会における司法協力のあり方が注目されます。
まとめ
- 高市総理とエルドアン大統領は電話会談で、中東情勢、日・トルコ両国の協力強化について協議した。
- ホルムズ海峡の自由かつ安全な航行確保の重要性で一致し、トルコとの連携を深める方針を確認した。
- 米国によるICC関係者への制裁発表に対し、高市総理は「大変残念」との見解を示し、関係国との意思疎通を継続する意向を示した。