2026-05-02 コメント投稿する ▼
憲法9条「変えないほうがよい」63% 朝日新聞世論調査で国民の意思鮮明に
朝日新聞社が2026年3~4月に実施した全国世論調査(郵送)によると、憲法9条の改正の是非について、条文全体を示して尋ねた質問に対し、「変えないほうがよい」と答えた人が63%に達しました。 これは、2025年の調査で「変えないほうがよい」が56%、「変えるほうがよい」が35%だったことと比較すると、「変えない」という回答の割合が7ポイント増加したことになります。
憲法9条改正、「変えない」が6割超
朝日新聞社が2026年3~4月に実施した全国世論調査(郵送)によると、憲法9条の改正の是非について、条文全体を示して尋ねた質問に対し、「変えないほうがよい」と答えた人が63%に達しました。一方、「変えるほうがよい」と回答した人は30%にとどまり、「変えない」という意見が「変える」意見を大きく上回る結果となりました。これは、2025年の調査で「変えないほうがよい」が56%、「変えるほうがよい」が35%だったことと比較すると、「変えない」という回答の割合が7ポイント増加したことになります。
国民の平和への願い、世論調査で示される
今回の調査は、無作為に抽出された有権者から回答を得やすい郵送形式で行われました。この手法は、国民の意見をより実態に近い形で反映させる「有権者の縮図」とも呼ばれています。質問も、具体的な条文内容を示した上で意見を問う形であり、国民が憲法9条、すなわち日本の平和主義の根幹について、深く考えた上での回答を寄せたものと推測されます。その結果、「変えないほうがよい」が6割を超えるという数字は、現在の国際社会の不安定化や安全保障上の懸念が高まる中でも、多くの国民が憲法9条が保障してきた平和を維持・重視したいと考えていることを強く示唆しています。
進む改正論議と、国民意識の乖離
政治の場面では、憲法改正への機運が一部で高まっています。特に、現政権下では、憲法改正、中でも「緊急事態条項」の創設などが論点として浮上しており、議論が活発化する兆しが見られます。こうした状況下で、国民の多数が9条の現状維持を望むという調査結果は、国民の意思と政治の方向性との間に、ある種の乖離が生じている可能性を示唆しています。憲法9条は、戦争放棄や戦力不保持などを定めた条文であり、その解釈を巡っては長年にわたり議論が重ねられてきました。安全保障環境の変化などを理由に、改正を求める声も根強く存在しますが、国民の多くは、平和憲法の理念や、それによってもたらされてきた平和を損なうことへの懸念を抱いているとも言えるでしょう。「変えるほうがよい」と回答した30%の人々が、どのような理由でそう考えているのか。その内訳も注目されますが、国民全体としては、現状維持への支持が揺らいでいないことが明らかになりました。
憲法9条、その意味と未来への選択
憲法9条の改正は、日本の安全保障政策や国際社会における立ち位置に、大きな影響を与える可能性があります。例えば、自衛隊の存在をより明確に位置づける、あるいは集団的自衛権の行使容認といった、これまで解釈によって対応してきた事項を法的に確定させる議論などが想定されます。しかし、こうした改正論議は、過去の戦争への反省や、恒久平和の実現を目指してきた日本の歩みをどう位置づけるのか、という根本的な問いを投げかけます。改正によって、日本が再び国際社会で軍事的な役割を強めることへの懸念も、国民の間に少なからず存在すると考えられます。今回の世論調査結果は、憲法改正を進める上での国民の意識を改めて浮き彫りにしました。政治は、こうした民意を真摯に受け止め、丁寧な議論を積み重ねていく責任があります。特に、憲法という国民の権利と義務の根幹を定める法について、その改正の是非を判断する際には、一部の政治的な声だけでなく、国民一人ひとりの多様な意見や、平和への願いに耳を傾けることが不可欠です。今後、憲法改正に関する議論がどのように進展していくのか、国民の意識がどのように変化していくのか、注視していく必要があります。特に、国民の過半数が現状維持を望むという調査結果は、軽々しい改正論議への警鐘とも受け取れるでしょう。
まとめ
- 朝日新聞の2026年3~4月の世論調査で、憲法9条について「変えないほうがよい」と答えた人が63%に達した。
- 「変えるほうがよい」は30%で、国民の多数は現状維持を望んでいる。
- これは2025年の調査から「変えない」派が7ポイント増加した結果である。
- 国民の意思と、政治における憲法改正推進の動きとの間に乖離が見られる。
- 国民の平和への願いと、憲法9条の意義を再確認する調査結果となった。