2026-03-02 コメント投稿する ▼
高市首相、イランに外交的解決求める姿勢示す
高市早苗首相は衆議院予算委員会で「イランによる核兵器開発は決して許されない」と述べた上で、イランに対し、核兵器開発や周辺国への攻撃を含む地域を不安定化させる行動をやめ、外交的解決を強く求める考えを示しました。2026年2月28日に米国とイスラエルがイランを攻撃したことを受けて、日本政府は慎重な姿勢を示しています。政府は2月28日、米国とイスラエルによるイラン攻撃を受け、首相官邸で国家安全保障会議を開催しました。高市首相が片山さつき財務相や茂木敏充外相、小泉進次郎防衛相ら関係閣僚と日本政府の対応を約1時間にわたり協議しました。会議は異例の1時間超に及び、事態の深刻さがうかがえます。
核不拡散体制の維持を強調
木原稔官房長官は3月1日未明の記者会見で、核開発をめぐる米イラン間の協議について「イランの核問題解決に極めて重要であり、わが国として強く支持してきた」と指摘しました。国際的な核不拡散体制の意義を訴え、「イランは核兵器開発および地域を不安定化させる行動をやめるべきだ」と呼びかけました。
同時に日本の基本姿勢として「自由、民主主義、法の支配といった価値や原則を尊重してきた」と強調しました。ただし、米国などの行動に対する論評は避け、米国を明確に支持するとは明言しませんでした。
茂木外相は3月1日未明、外務省で記者団に米国を支持するかを問われ「イランによる核兵器開発は決して許されない」と答えるにとどめ、慎重な姿勢を示しました。
「日本は中東に石油を頼ってるから難しい立場だよね」
「核兵器開発は絶対に許せない。外交的解決を」
「米国の攻撃を支持するとは言えないのが日本の苦しさ」
「イランとも友好関係あるし、バランス取るの大変そう」
「エネルギー安全保障が最優先。慎重に対応してほしい」
日本の難しい立場
日本は原油の9割以上を中東地域に頼っており、これまで産油国との良好な関係維持に配慮してきました。イランとも長年にわたり独自の友好関係を築いてきた経緯があります。一方で米国は唯一の同盟国であり、今回の攻撃が及ぼす影響は経済、安全保障両面で大きいものがあります。
木原官房長官は「中東の平和と安定はわが国にとっても極めて重要だ」と力説し、エネルギーの確保に努める意向を表明しました。「事態の早期沈静化に向け、国際社会と連携し、必要なあらゆる外交努力を行う」と述べ、外交的解決を重視する姿勢を示しました。
「石油の需給に直ちに影響が生じるとの報告は得ていない」とも明らかにしましたが、中東情勢の緊迫化により、エネルギー価格の高騰が懸念されています。
邦人保護と経済影響に万全の対策
高市首相はNSCに先立ち2月28日午後10時10分ごろ首相官邸に入り、記者団に「現時点で邦人被害の情報には接していない」と述べました。情報収集の徹底と現地邦人の安全確保など関係省庁に万全の措置を講じるよう指示したと説明しました。
片山財務相は28日、首相官邸で記者団に「私の場合は金融とかマーケットとかのことがある。我々は共通して細心の注意を持って当たるということだ」と発言し、金融市場への影響を注視する姿勢を示しました。
情勢の緊迫化を踏まえ、中東在留邦人の安全確保に万全を期すと説明しました。退避のための海路や空路の状況把握を進める方針を示しています。
小泉進次郎防衛相も記者団に「自衛隊は邦人輸送を迅速かつ的確に行うため、常に部隊を速やかに派遣する態勢を整えている」と語り、邦人保護に万全を期す考えを強調しました。
イラン核開発問題の経緯
イランは核開発計画や弾道ミサイル能力の開発をめぐり、何十年も国際社会から疑念を持たれてきました。トランプ米大統領は、自らの大統領任期1期目に脱退した核合意に代わる新たな合意に応じるよう、イランへの圧力を強めてきました。
2025年6月の米国とイスラエルによるイラン攻撃を受け、核合意に向けた交渉は一度決裂しましたが、2026年2月に再開していました。トランプ大統領は合意に至る期限を3月上旬としていましたが、米国とイランは実務者レベルの協議を行う予定だった中、再度の攻撃に踏み切りました。
2月28日の攻撃では、イランの核施設が標的となり、最高指導者のハメネイ師が死亡したと報じられています。イランは対抗措置として、イスラエルに加え中東各地の米軍基地などに報復攻撃を実施し、合計で数百発のミサイルを発射したとされています。
外交的解決が唯一の道
高市首相は、イランに対して核兵器開発をやめ、外交的解決に応じるよう強く求める姿勢を明確にしました。日本政府としては、国際的な核不拡散体制の維持を最優先としつつ、中東地域の平和と安定、そしてエネルギー安全保障の確保という難しいバランスを取る必要に迫られています。
軍事的手段ではなく、外交的な対話を通じて問題を解決することが、日本が一貫して主張してきた立場です。高市首相の今回の発言は、その姿勢を改めて国際社会に示したものといえます。