2025-06-04 コメント: 1件 ▼
国民民主・鳩山紀一郎氏、夫婦別姓発言で波紋広がる 制度導入めぐる議論に混乱も
夫婦別姓をめぐる国会論戦、発言の真意に疑問も
衆議院法務委員会で6月4日、選択的夫婦別姓制度を巡る議論が行われ、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党がそれぞれ提出した法案の審議が進められた。この制度は、結婚後も希望すれば旧姓を使い続けられるようにするもの。中でも注目されたのは「すでに結婚している人でも施行後1年以内であれば旧姓に戻せる」とする経過措置の扱いだ。
質問に立った日本保守党の島田洋一氏は、この措置について「姓を変えたいという新たな気持ちが生まれた時に、夫が拒否すれば、かえってアイデンティティの揺らぎや夫婦間の衝突を招く可能性がある」と指摘。現場に波紋が広がった。
鳩山紀一郎氏の答弁が招いた混乱
島田氏の問いに答えたのは、国民民主党の鳩山紀一郎氏。鳩山氏は、「夫婦間の争いが増えるか減るかは分からない」とした上で、「婚姻前の氏を使うことで得られる前向きな意義の方が、否定的な側面よりも“小さい”と判断している」と述べた。
しかしながら、「意義の方が小さい」との表現は、言葉の選び方として混乱を招いたとの指摘もある。本来意図していたのは、「ポジティブな効果がネガティブを上回る」という趣旨だったと解釈するのが自然だが、発言自体が逆の意味に聞こえるとSNSでも物議を醸している。
元首相の息子としての立場と発信
鳩山氏は、かつて「最低でも県外」と述べ、沖縄の米軍基地問題で注目を集めた元首相・鳩山由紀夫氏を父に持つ。昨年、衆院選で初当選を果たしたばかりの新米議員だが、その発言力はすでに政界で一目置かれている存在となりつつある。
鳩山氏の今回の発言については、「政治家としての言葉の選び方の難しさ」が浮き彫りになった格好だ。意図が正しく伝わらなければ、政策そのものの理解も進まないとの指摘もある。
ネット上の反応
SNSでは、鳩山氏の発言や制度そのものに対し、さまざまな声が上がっている。
「”意義の方が小さい”って、それ本音が逆でしょ? 紛らわしい言い回しはやめてほしい」
「旧姓を使いたい人の自由がもっと認められるべき。争いが増えるって話は見当違い」
「発言が父親と同じくらいわかりにくい。息子もやっぱり“宇宙人”か?」
「選択制なら誰の自由も奪わないんだから、反対する理由が分からない」
「夫婦の形はひとつじゃないってこと、もう政治家も理解してほしい」
制度導入への課題と展望
選択的夫婦別姓制度は、個人の尊厳や多様な家族の在り方を尊重する上で、重要な政策課題となっている。一方で、家庭内トラブルや制度運用上の混乱など、保守層からの懸念も根強い。
この制度をめぐる議論は、単なる民法改正の枠を超え、「これからの家族のあり方」や「個の尊重」を社会全体でどう捉えるかという問いに直結している。今後の法案審議でも、議員の発言には一層の慎重さと、明快な説明が求められそうだ。