2025-07-12 コメント: 1件 ▼
世良公則氏が街頭で初演説 排外主義を否定し「ダメなものはダメ」と政府を批判
世良公則氏が初の街頭演説 排外主義を否定し政治に「ダメはダメ」と訴える
「排外主義ではない」世良氏、率直な思いを語る
俳優で歌手の世良公則氏が、7月12日、大阪市内で初の街頭演説に立った。参院選大阪選挙区(改選数4)に無所属で立候補した世良氏は、ラフなTシャツとジーンズ姿で、開発の進む大阪・うめきた地区に登場。通行人が次第に足を止め、演説の輪が自然に広がっていった。
演説では、大阪が抱えるオーバーツーリズムや外国資本による土地取得の問題に言及。「こういうことを言うと、すぐに“排外主義”や“レイシスト”と決めつける人がいる」としたうえで、「私たちミュージシャンは、国も人種も宗教も、言葉も思想も超えて音楽を作ってきた。そんな自分がどうして排外主義者なんですか」と、真っすぐな目で聴衆に訴えかけた。
その言葉に、道行く市民からは拍手や声援も飛んだ。排外主義とは異なる、「ルールの中で共存を求める声」に共感を示す市民は多い。
「言ってることすごく分かる。レイシストって言葉で議論を封じるな」
「ミュージシャンらしい表現で、すっと心に入ってきた」
「大阪の土地がどんどん外国資本に買われてるのに、誰も正面から言ってくれなかった」
「排外主義じゃない、当たり前の問題提起だよ」
「こんなに正直に話してくれる候補者、久しぶりに見た」
「日本の指揮者、見事な演奏してますか?」政府にも苦言
世良氏はまた、政治をオーケストラに例え、「好き勝手に演奏していたら、音楽にならない」と指摘。「楽譜というルールがあり、指揮者がいて初めて音楽が成立する。日本という国こそがその指揮者であるべきだ」と語った。
続けて、「今の日本の指揮者は、見事な演奏を奏でているでしょうか?」「ダメなものはダメと、はっきり言いましょう」と厳しく政府の姿勢を批判。無所属として、しがらみのない立場から「政治の基本」を問い直す姿勢を見せた。
この率直な物言いは、既存政党への不満を抱える有権者の心に響いたようで、演説後には多くの人が声をかけ、握手を求める姿もあった。
有権者の声が街頭演説を実現させた
当初、世良氏は人手や準備期間の不足から、選挙活動はSNS中心で行うと公表していた。しかし、「生の声で訴えてほしい」との有権者の要望が相次ぎ、急遽、街頭演説を決行。街宣車もタスキもない、まさに“素手”での演説だったが、その分、候補者本人の熱量がダイレクトに伝わった。
演説を終えた世良氏は、「音楽をやっているほうが正直楽ですよ」と笑いつつ、「ライブとは違う。これは本当に伝えるべきことを、正面からぶつける機会。やって良かった」と語った。今後も人員と日程を調整しながら、街頭に立ち続ける考えを明かしている。
政治家ではない「世良公則」という挑戦者
俳優・歌手として知られてきた世良氏だが、今回はその知名度を超えて、政治に対する「違和感」や「常識のなさ」への危機感が立候補の背景にあるという。演説でも、「自分はプロの政治家ではない。でも普通の人として、見過ごせないことがある」と語った。
特定の政党の公認や支援を受けず、自らの言葉で政策を語る姿は、既存の政治スタイルとは一線を画すものだ。政策に関しては今後、詳細な公約を明かすとみられるが、今回の演説からは「ルールある共存」「政治の説明責任」「正直な対話」といったキーワードが浮かび上がった。
市民の声を受けて動いたという事実もまた、今の政治に欠けている「ボトムアップの姿勢」の象徴といえるだろう。