2025-07-01 コメント投稿する ▼
参院千葉選挙区に玉元弘次氏が立候補表明 介護職の賃上げと福祉制度改革を訴え
参院千葉選挙区に医療法人理事長・玉元弘次氏が立候補へ NHK党から介護現場の課題を訴え
現場を見てきた医療者が挑む国政 焦点は“介護職の賃上げ”
介護は国の根幹インフラ “新顔”候補が掲げる制度改革
地方から変える福祉政策 玉元氏の挑戦に注目集まる
今夏の参議院選挙(3日公示、20日投開票)で、千葉選挙区(改選数3)に政治団体「NHK党」から新人として立候補する意向を表明したのは、医療法人理事長の玉元弘次氏(63)だ。7月1日、船橋市内のクリニックで記者会見を開き、自身が運営する介護施設での経験を基に、「介護現場の処遇改善を最優先に訴える」と述べた。
介護報酬や制度の見直しを国政で進めると明言し、「今のままでは、誰も介護の仕事をやりたがらなくなる。賃金も待遇も見合っていない」と危機感をあらわにした。現場の知見をもとにした立候補として、今後の選挙戦でも政策重視の姿勢を貫く構えだ。
「現場の声を国会へ」医師・理事長が政界に転身
玉元氏は、千葉県内でクリニックを運営する医師であり、医療法人の理事長として高齢者介護施設の開設・運営にも携わってきた。専門家としての経験から、現在の介護職の賃金水準や労働環境については「構造的に不公平で、長年放置されている」と批判した。
「介護士は非常に高い使命感で働いているが、月給20万円台、賞与も満足に出ないケースが多い。これで人材が集まるわけがない」と語り、介護報酬の抜本的な見直しを求めていく考えを強調。「福祉をコストとしか見ない政治を変えたい」と語気を強めた。
「こういう現場の人が国政に出るのは本当に必要」
「介護報酬は根本的に変えないと国が崩れる」
「介護職の賃上げ、誰も反対できないのに何年も放置されてる」
「大手ばかり儲かって、末端の職員は低賃金…いい加減に変えろ」
「医療・介護の現場から政治に出る勇気、応援したい」
千葉選挙区は激戦 異色の“福祉重視候補”がどう食い込むか
千葉選挙区は改選数3の中堅都市型選挙区で、与野党の主力候補が立ち並ぶ激戦区として知られている。医療・福祉政策に特化した“ワンイシュー候補”がどこまで支持を集められるかが注目される。
玉元氏は「政党の大小より、何を訴えるかが大事。現場の声を無視し続けてきた政治への挑戦」と語り、組織票や知名度ではなく、政策一本での戦いに意欲を示した。
一方で、NHK党という政党の性格や知名度により、「浮動票への影響力は限定的」との見方もあり、政策の発信力やメディア露出が鍵を握る。特に高齢者層やその家族、介護職従事者への浸透が課題となる。
“介護崩壊”を止められるか 国会に必要なリアルな声
近年、介護人材の不足や離職率の高さは社会問題となっており、現場からは「国の制度が現実と合っていない」との悲鳴が上がっている。慢性的な人手不足、夜勤や身体的負担の大きさ、さらに報酬体系の不均衡など、介護制度には長年メスが入らないまま放置されてきた部分が多い。
玉元氏は、制度改正の遅れを「政治が現場を知らないからだ」と断じ、「福祉政策を単なる支出と見る政治の姿勢こそが問題の根源」と指摘。長年、医療・介護の実務に携わったからこそ語れる“現実”を武器に、制度そのものへの抜本改革を訴える構えだ。
新しいタイプの政治参加 「現場主義」は票につながるか
玉元氏の立候補は、既存の政治家や元官僚とは異なる「現場の専門家による政治参加」の一例だ。医療従事者や介護事業者が、その知見を直接政治の場に持ち込むことは、かねてから「必要」とされながらもなかなか実現してこなかった。
こうした挑戦が成功すれば、福祉・教育・環境など“現場密着型政策”を訴える候補が次々と登場するきっかけにもなり得る。今後の選挙戦で、どれだけ有権者に“現場のリアリティ”を届けられるかが勝負の分かれ目になる。