2025-07-18 コメント投稿する ▼
「こち亀を政治利用するな」ラサール石井氏のサインに批判続出 葛飾区民も怒る理由とは
「こち亀を政治利用するな」ラサール石井氏のサインに批判続出
葛飾区民も反発、背景にある過去の失言と信頼の揺らぎ
“両さんサイン”に怒り噴出 こち亀と政治を結びつけた代償
人気漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』、通称『こち亀』。そのアニメ版で主人公・両津勘吉の声優を務めたことでも知られる俳優・ラサール石井氏が、参議院選挙に社会民主党から比例代表で出馬したことを機に、自身の代名詞とも言える「こち亀」を選挙活動に結びつけた姿勢が、今、厳しい批判にさらされている。
発端となったのは、7月16日に社会民主党・福島瑞穂党首がXに投稿した一枚の写真。そこには、大阪・天王寺で演説中のラサール氏が「こち亀」のアニメイラストや、自身が両さんの扮装をした写真にサインする様子が映っていた。
これに対し、SNS上では次々と非難の声が上がった。
「『こち亀』は政治の道具じゃない」
「ラサール石井で勝負してほしい。両さんに頼るな」
「秋本治先生に許可取ってるのか?」
「葛飾区民として怒りしかない。誇りを汚された」
「文化と選挙活動は切り離して考えるべきだ」
ラサール氏の地元・葛飾区はまさに『こち亀』の舞台。区民にとっては地元のアイコンでもある両さんを、政党の色がついた政治活動に結びつけること自体、「冒涜」とすら受け取られかねない行為だった。
“市民の味方”をアピールも、過去の失言が尾を引く
今回の一件に対する反発は、「こち亀を利用した」ことそのものだけではなく、ラサール氏自身の過去の数々の言動が積み重なっている。
2011年には、女子フィギュアスケーターの浅田真央選手に対して「早く彼氏を作るべき」「エッチしなきゃ表現力が身につかない」といった発言をXで投稿し、大炎上。セクハラ発言として広く批判され、謝罪に追い込まれた。
また、2024年1月の能登半島地震時には、岸田文雄前首相の被災者支援に対する投稿に噛み付き、「被災者にそんな金あるか」などと批判。しかし、実際には政府が旅館やホテルを借り上げ、被災者は無料で利用できることが明らかとなり、「誤情報の拡散」として再び謝罪。信頼性に疑問を持たれるきっかけとなった。
「口だけで行動が伴ってない印象」
「“批判”が目的化してるように見える」
「また炎上目的の発言か」
「政治家になるには軽率すぎる」
「有名人だからといって信用できるわけではない」
有名人候補に漂う“選挙戦略の安さ”
社会民主党は、今選挙でラサール石井氏を「知名度枠」として起用したと見られているが、それが逆効果となる可能性もある。確かに『オレたちひょうきん族』や『こち亀』で世代に強い知名度を持つが、それはあくまで“芸能人としての評価”であり、政治家としての実績や政策には直結しない。
さらに、今回のように文化的コンテンツを安易に選挙の道具として扱ったことで、有権者からの信頼は逆に遠のいてしまった。とりわけ、『こち亀』という国民的作品が持つ重みと、作者・秋本治氏の誠実な創作姿勢を知る人々にとって、今回の“政治利用”は容認しがたい行為と映る。
「ラサールさんは芸人としては好きだったけど、政治家としては無理」
「“有名だから”だけで投票する時代じゃない」
「作品の世界観を大事にしてほしい」
「そもそも社会民主党の方針とズレてる気がする」
「結局、政治よりパフォーマンスが目立つ」
文化と政治の境界線を越えた代償
芸能人が政治に進出する例は過去にも数多くある。だが、それが成功するかどうかは、「その人自身の言葉で訴えているか」にかかっている。自身のキャリアや作品を“記号”として使うのではなく、社会の課題にどう取り組み、どう変えようとするのか――その姿勢が本質的に問われる。
今回のラサール石井氏の振る舞いは、単なる選挙活動の一場面ではなく、「信頼」と「軽率さ」の境界線を越えてしまったことに対する市民からの明確な拒絶の表れとも言える。
果たしてこの騒動の先に、ラサール氏に“支持”という結果が待っているのか。それとも、“不信”という評価が下されるのか。有権者の一票が、その答えを出す。