2025-05-15 コメント投稿する ▼
宮路副大臣がASEAN5カ国と相次ぎ会談 半導体・GX・AI分野で経済協力強化へ
ASEAN各国と相次ぎ会談 日本外交の経済軸を鮮明に
外務省の宮路拓馬副大臣は、5月15日から17日にかけて韓国で開催されたAPEC貿易担当大臣会合に出席するため現地を訪れた。その機会を利用し、東南アジア諸国の要人と精力的に会談を重ね、日本と各国との経済連携の強化に向けて意見交換を行った。
対象となったのは、ベトナム、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシアといったASEAN主要国で、会談では半導体分野やGX(グリーントランスフォーメーション)、AI技術、環境政策などが幅広く議題に上がった。いずれの国も、変動する国際情勢を背景に、日本との経済関係をさらに深める意向を示した。
ベトナムとGXや半導体で連携強化
ジエン商工大臣との会談では、宮路副大臣が、先端分野における協力関係の深化を提案。特にGXや半導体といった分野で、実務的な協力を進めていきたいとの考えを示した。ジエン氏も、国際社会の不安定さを踏まえ、両国が経済面でもしっかり連携していくことの重要性を強調。サプライチェーン強化や脱炭素化の分野で、日越連携の可能性が広がっている。
タイとのFDI・AI連携で未来志向の対話
タイのピチャイ商務大臣とは、ホテル業を中心に進む日本への投資を踏まえ、今後も双方向の投資を活性化させたいという方針を共有した。宮路氏は、日本としても新たな投資受け入れ策に力を入れていく意向を表明。ピチャイ大臣は、AI分野を今後の成長の柱に据えていると述べ、日タイ間での技術協力の可能性に期待を寄せた。
マレーシアとの関係深化、脱炭素でも連携視野に
マレーシアのザフルル投資貿易産業大臣との会談では、1月に石破総理が訪問したことをきっかけに関係がより緊密になっている点が話題に上った。宮路氏は「日本とマレーシアの経済パートナーシップが進化している」と述べ、今後の連携に前向きな姿勢を見せた。ザフルル大臣も、再生可能エネルギーや環境対策などの分野で日本との協力をさらに広げていきたいと応じた。
シンガポールと自由貿易体制の維持を確認
グレース・フー大臣(持続可能性・環境・貿易関係担当)との会談では、複雑化する国際経済の中で、自由で開かれた貿易体制を守るべきだという点で意見が一致。特に、来年に控える日シンガポール外交関係60周年を見据え、双方の協力を一段と深化させる必要性が確認された。情報や物流のハブとしての重要性を増すシンガポールとの関係は、日本の経済外交にとって戦略的に重要といえる。
外交の柱に経済を据える日本の姿勢
一連の会談から浮かび上がるのは、日本がASEAN諸国との経済的な結びつきを重視している姿勢だ。安全保障に限らず、環境、技術、貿易といった実務的な分野での協力を進めることで、地域全体の安定と成長を目指している。宮路副大臣の積極的な対話外交は、今後の東アジア外交の基礎固めとしても注目される。
SNSでの反応
「こういう地道な外交が一番大事。ニュースにならなくても評価すべき」
「半導体は戦略物資。ASEANとの協力は日本にとって生命線」
「シンガポールとはもっと経済連携を進めてほしい」
「タイとのAI協力って面白そう。お互いの得意分野を活かせそうだ」
「外務副大臣の動き、もっとメディアが取り上げるべきでは?」