石原悟氏が参院選愛知選挙区に立候補　信教の自由を訴える“無名の声”が国政へ挑戦

石原悟氏が参院選愛知選挙区に出馬表明　“信教の自由”を訴える75歳の挑戦

この夏に実施される参議院選挙・愛知選挙区（定数4）に、政治団体「日本の家庭を守る会」の公認候補として、諸派の新人・石原悟氏（75）が立候補を表明した。6月16日、愛知県庁で記者会見を開き、「旧統一教会に対する解散命令が確定しようとしている今、あらためて信教の自由のあり方を問いたい」と語り、出馬の理由を説明した。

石原氏は愛知県知立市出身。警備員や各種労働を経て、現在もアルバイトとして働きながら地域社会に関わっている。地方選挙への出馬歴はなく、国政への挑戦は今回が初めて。無名の新人ながら、「国家による宗教介入が加速する時代に、少数意見を代弁する存在が必要だ」として立ち上がった。

「宗教弾圧と取られかねない空気がある中、こういう声もあっていい」
「75歳で出馬を決意する姿勢に敬意を表したい」
「賛否はあるが、“信教の自由”を主張する人がいてこそ民主主義」
「今の風潮に流されない主張をきちんと届けてほしい」
「少数派でも、立候補という形で声をあげるのは大切だと思う」

“信教の自由”を争点に、あえて逆風に挑む

石原氏が掲げる最大の争点は、「信教の自由の本質とは何か」という問いだ。旧統一教会（世界平和統一家庭連合）に対して出された解散命令に関しては、被害者救済や公的監督の必要性を背景に支持が広がる一方、宗教法人の解散という重い判断が信教の自由をどこまで脅かすのかについては、専門家の間でも議論が分かれている。

石原氏は、「過去の問題行為は真摯に見つめるべきだが、だからといって組織ごと国家が消してよいという風潮には危機感を覚える」とし、「これは特定団体の問題ではなく、あらゆる宗教・団体が将来抱えるリスクと向き合うべき課題」だと強調する。

一見、世論に逆行するような訴えだが、少数意見を公に届けることができるのが民主主義の本質である以上、その主張に耳を傾ける土壌も社会に求められる。

“普通の市民”が国政に声を上げる意義

警備員やアルバイトなど、多様な労働現場で人生を歩んできた石原氏は、いわゆる“政治エリート”とは無縁の存在だ。だがだからこそ、上からの政策ではなく「当事者の目線」を持って物事を語る候補として、支持を集める可能性もある。

特に近年、生活者の声が届きにくくなっているとの批判も強まる中、こうした“普通の人”が国政の場に挑むことは、形式だけではない政治の活性化につながる側面もある。

政党の支援も組織票も持たない中、石原氏の戦いは厳しいものになるだろう。しかし、信念と経験を武器に、限られた場であっても声を届けようとするその姿勢は、現代政治のあり方に一石を投じる挑戦とも言える。