2025-06-04 コメント投稿する ▼
松村祥史氏がまとめた政倫審報告、旧安倍派29人に「道義的責任」も勧告見送り
政倫審報告で旧安倍派29人に「道義的責任」
参議院政治倫理審査会(政倫審)は6月4日、自民党旧安倍派の裏金問題を巡る審査の結果をまとめ、29人の現職参院議員に対して「政治的・道義的責任がある」とする結論を公表した。審査会を主導したのは会長の松村祥史議員(自民党)であり、全会一致での結論に至った点について「非常に重い判断である」と語った。
一方で、政倫審規程に基づく勧告については、与党内の足並みが揃わず、自民党が不同意の姿勢を示したことで、勧告には至らなかった。松村氏は「責任の所在を明確にし、政治への信頼回復に繋げるべきとの思いで取り組んだ」と強調しつつ、「委員間の合意形成には限界があった」と、政治的現実に直面した胸の内をにじませた。
松村会長、責任の重みを訴える
政倫審の報告書を取りまとめた松村会長は、会見で「不記載が事実である以上、政治倫理上の問題は避けられない」と断言。表面的な手続きの違反にとどまらず、国民の信頼を裏切る行為であったと明言した。
一方で「不記載を主導した証拠はなく、刑事責任とは一線を画す」として、勧告には慎重な姿勢を取ったことについて、「冷静な事実認定に基づいた対応だった」と理解を求めた。
政倫審勧告は見送り 党内調整が影響
報告書の提出をもって政倫審での審査は一区切りを迎えたが、勧告を見送ったことにより、「結局、誰も処分されないのか」との批判がSNSなどで相次いでいる。
松村氏自身も「道義的責任は明確にしたが、それ以上の処分については政治的判断が必要だ」と述べ、今後は自民党としての対応が問われるとした。
ネットユーザーの声
「松村議員はよくやったけど、結局は処分なし。国民は納得しない」
「責任はある、でも罰しない。これが政治なのか…」
「松村さんが全会一致にまとめたのは評価する」
「裏金問題をうやむやにしないでほしい。誰かが責任を取るべき」
「勧告なしじゃ、また同じことが繰り返されるだけ」
今後の焦点は党内処分と政治資金改革
松村氏の調整力により政倫審の報告は一定のまとまりを見せたものの、世間の厳しい目は自民党全体に向けられている。報告書提出後の記者団への対応でも、松村氏は「国民の信頼を取り戻すためには、透明性ある政治資金の運用が必要」と述べ、改革の必要性を強調した。
なお、29人の議員の名前は非公開のままとなっているが、自民党執行部は党内での聴取や処分を検討する構えを見せている。松村氏の政治的手腕とともに、今後の政権運営への影響も注目される。
参議院政治倫理審査会名簿
会長 松村 祥史(自民)
幹事 佐藤 正久(自民)
幹事 森屋 宏(自民)
幹事 吉川 沙織(立憲)
委員 石井 準一(自民)
委員 自見 はなこ(自民)
委員 古川 俊治(自民)
委員 山下 雄平(自民)
委員 木戸口 英司(立憲)
委員 森本 真治(立憲)
委員 山本 博司(公明)
委員 若松 謙維(公明)
委員 柳ヶ瀬 裕文(維新)
委員 舟山 康江(民主)
委員 山下 芳生(共産)