2025-08-06 コメント投稿する ▼
【大阪府警で暴行疑惑】スマホのロック拒否に「3~5人で殴打」証言 警部補ら逮捕、組織的関与も調査へ
大阪府警で暴行疑惑 スマホのロック解除拒否した男性に「3~5人で殴打」証言
大阪府警の家宅捜索中、捜査対象の男性がスマートフォンのロック解除を拒否したところ、捜査員らから暴行を受けたと訴えている問題で、関係者によると、3人の男性が「3~5人の捜査員に殴られた」と証言していることが明らかになった。大阪府警はすでに捜査員2人を特別公務員暴行陵虐の疑いで逮捕し、他の警察官の関与についても調べを進めている。
「暗証番号教えなかったら殴られた」男性らが証言
事件が起きたのは7月15日夜。大阪府警捜査4課の捜査員ら20人以上が、大阪市西区のレンタルオフィスに対して職業安定法違反容疑で家宅捜索を実施した。現場には3人の男性が在室しており、捜査員らが室内のスマートフォンのロック解除を求めたが、男性らはこれを拒否したという。
その後、3人はそれぞれ弁護士に対し、「3~5人の捜査員から殴打された」「30分以上にわたり平手打ちや髪を引っ張られた」などと相談。明確に「スマホの暗証番号を教えなかった後に暴行された」と訴えている。
「捜査に従わなかったら暴行? こんなものが許されていいのか」
「スマホのパス拒否は黙秘と同じ。暴力で押し通すのは言語道断」
「正直に答えても暴行される時代になったら、誰も警察を信用できない」
「取調室じゃない現場で暴力とか、まるで映画のワンシーン」
「法を扱う側が法を踏みにじるなら、その警察権に正当性はない」
府警は2人を逮捕、さらに関与した捜査員がいる可能性
この証言を受け、大阪府警は室内の防犯カメラ映像を調べた。その結果、特に20代の男性1人への暴行の疑いが強まったとして、捜査4課所属の警部補・時長力(51)と巡査部長・阪口裕介(32)を特別公務員暴行陵虐の疑いで逮捕した。
一方、逮捕された4人の男性については「捜索手続きに違法の可能性がある」として、後日すべて釈放されている。これは極めて異例の対応であり、府警内部での手続きや現場対応の重大な問題を示唆している。
阪口容疑者は容疑を認めているが、時長容疑者は「殴打した認識はない」と否認しており、今後の取り調べの中で真相解明が進むとみられる。
法の番人の暴走が信頼を揺るがす
公権力の濫用が問われる今回の事件は、捜査手続きの正当性と透明性が根本から揺らいだことを意味する。特に、スマートフォンの暗証番号提供については法律上、供述拒否権や黙秘権と同様の扱いが議論されており、任意性が確保されなければ証拠としての正当性にも疑問が生じる。
「従わなければ暴力」と受け取られかねない強引な捜査は、捜査機関全体への不信感を高め、今後の捜査活動にも影響を及ぼしかねない。大阪府警は速やかに全容を解明し、関係者に説明責任を果たすことが求められる。