2025-08-01 コメント投稿する ▼
教え子へのわいせつで教諭2人を免職 「卒業生だから問題ない」発言に非難噴出
教え子にわいせつ行為の男性教諭2人を懲戒免職 「同意あった」「卒業生だから問題ない」発言に批判集中
大阪府教育庁、教諭2人を懲戒免職 未成年教え子へのわいせつ行為で
大阪府教育庁は8月1日、教え子の女子生徒に対してわいせつな行為を行ったとして、大阪狭山市立南中学校の豊田諭彦教諭(39)と、大阪府立狭山高校の森岡英仁教諭(48)を懲戒免職処分にしたと発表した。いずれの教諭も相手が18歳未満であることを認識していた。
豊田教諭は平成24〜30年に勤務していた千早赤阪村立中学校において、卒業生の女子生徒2人に対して、18歳未満であると知りながら複数回にわたりみだらな行為を行っていたとされる。
森岡教諭は、私立高校で勤務していた時代の女子生徒と卒業後も連絡を取り続け、自宅に招いて添い寝や身体への接触、頬や首へのキスなどをしていた。教育庁によれば、いずれのケースも今年の春に勤務校や関係機関に通報が寄せられ、発覚したという。
「教師の資格どころか人間として最低」
「卒業生でも未成年は未成年。言い訳にならない」
「教員の立場を悪用してる。許されない」
「“同意があった”なんて言葉、被害者をさらに傷つける」
「懲戒免職で当然。刑事責任も追及されるべき」
SNSでは2人の教諭に対し、厳しい非難と怒りの声が噴出している。
「卒業生なら問題ないと思った」発言に強まる批判
豊田教諭は府の調査に対し、「相手は未成年だったが同意があった」「卒業していれば問題ないと思っていた」などと述べており、教育者としての倫理意識の欠如が浮き彫りとなった。
一方、森岡教諭も「教育的立場を踏み越えた不適切な行為だった」「ばれたらクビになると思っていたので言えなかった」と供述。自身の行為の不適切性を認識しながら、それを隠し続けていた点についても問題視されている。
大阪府教育庁は、「教員によるわいせつ行為は教育現場全体の信頼を損なうものであり、極めて遺憾」と述べ、今後の再発防止に向けた取り組みを強化する方針を示した。
再発防止へ法整備と現場支援が急務
教員による性加害行為は全国的にも後を絶たず、文部科学省も再発防止に向けて「教員免許の失効・再取得制限」や「性犯罪歴の事前確認」など、制度面の見直しを進めている。しかし、現場での監視体制や通報制度の不備、被害の泣き寝入りを誘発する空気も依然として課題だ。
特に「卒業生との関係」や「同意があった」といった発言は、被害の深刻性や教員という権力構造を軽視する姿勢であり、厳しく問われるべきである。年齢や立場の違いに伴う影響力の格差を踏まえた視点が、教育現場では不可欠だ。
大阪府教育庁は、学校現場へのガイドラインの周知徹底、児童生徒への相談窓口の強化、管理職への対応研修などを進めるとともに、事案発覚時には速やかに公表と説明責任を果たす姿勢が求められている。
体罰・差別的発言も処分 教育現場の緩みが浮き彫りに
今回の処分では、府立高校の男性教諭(26)が女子生徒に対し「ブス」とからかったり、「(ボールを)顔に当てたれ」などと発言するなど、不適切な言動を繰り返していたことも明らかとなった。この教諭には減給1カ月(10分の1)の処分が下された。
人格形成に影響を与える教育の場において、言葉による暴力や差別的表現が容認される余地はない。今回の一連の処分は、学校現場全体に漂う規律の緩みと倫理意識の低下を象徴している。
教育現場は生徒にとって「信頼していい場所」であるべきだ。その信頼を裏切った教員には厳正な処分と、再発防止のための具体策が不可欠である。単なる懲戒処分にとどまらず、社会全体で教育の信頼回復に取り組む必要がある。