2025-06-13 コメント投稿する ▼
吉村知事の大阪府、高校生を中国・ベトナム・インドネシアと国際交流へ
吉村知事の大阪府が国際交流強化 高校生を中国・ベトナム・インドネシアと交流へ
日本維新の会の共同代表であり大阪府知事の吉村洋文氏が率いる大阪府は、2025年大阪・関西万博の開催を見据え、府内の高校生を対象にした国際交流事業「Hello–EXPO国際交流プロジェクト 第二弾」を8月に開催する。これは、インドネシア・東ジャワ州、中国・江蘇省、ベトナム・ホーチミン市など、友好関係にある諸外国の行政関係者や専門家を招聘し、高校生と直接意見交換を行うセミナー形式の交流企画だ。
国際交流を通じて「グローバルな視野を持った人材の育成」を掲げるこのプロジェクトだが、一方で、参加国の顔ぶれや交流の内容に対して、ネット上では懸念の声も上がっている。
万博を見据えた「国際対話」 対象は大阪府内の高校生
大阪府によるこの取り組みは、2025年に開催される大阪・関西万博の機運を活かし、「国際社会とのつながりを若年層に実感させる」ことを目的としている。今回の第二弾では、以下のような内容が予定されている。
第一部:対話型ワークショップ
インドネシア・東ジャワ州からは社会文化や教育について、中国・江蘇省からは湿地保全、ベトナム・ホーチミン市からは環境保護に関する基調講演が行われ、質疑応答や意見交換も含まれる。
第二部:グループワークセッション
高校生同士が小グループで意見をまとめ、各国の社会課題や解決策について議論し発表する。
参加対象は、大阪府内の高等学校や特別支援学校などに通う生徒たち。教育的意義は確かにあるものの、「なぜ中国・ベトナム・インドネシアなのか」といった地域選定に対する疑問や、安全保障的な観点からの批判も噴出している。
「中国との交流は危険」懸念の声も
今回の国際交流には、いわゆる「友好都市」関係をもとに、中国やベトナムとの連携が組み込まれているが、これに対してネット上では次のような声が見られる。
「なぜわざわざ中国と?子どもにプロパガンダ的内容を刷り込まれる危険は?」
「ベトナムやインドネシアはまだしも、中国から湿地保全の話を聞くとか皮肉にしか聞こえない」
「グローバルって言えば聞こえはいいけど、安全保障はどうなってるの?」
「教育と称して子どもを外交ツールに使っているように見える」
「維新の吉村さん、保守のフリしてどこ向いてるの?」
こうした批判は、国際交流そのものに反対しているわけではない。むしろ、国際教育の名のもとに、「政治的に問題がある国との交流が無批判に進められている」ことへの不信感が強いのだ。特に中国に対しては、尖閣諸島問題や台湾海峡への軍事的圧力といった安全保障の懸念がある中で、教育現場での接近が警戒されている。
真の国際教育とは何か?
国際化を推進するのであれば、その前提として「自由・民主・人権・法の支配」といった普遍的価値観を共有できる相手国との関係強化が優先されるべきだ。交流相手が国家的に一党独裁体制であったり、言論統制や情報操作が行われている国である場合、その意図を見極めることは教育者としての責任でもある。
大阪府の今回の取り組みは、形式的には教育イベントであるが、その内実を精査しなければ、むしろ生徒たちが偏った国際観や価値観に触れるリスクすら孕んでいる。吉村知事が掲げる「維新らしさ」や改革姿勢も、こうした場面で真価が問われることになるだろう。
外交的配慮と教育的価値をどう両立させるか。万博をきっかけにした地域間交流が、単なる“文化交流の装いをした政治的儀礼”に終わらないよう、慎重な設計と説明責任が不可欠である。