2026-04-06 コメント投稿する ▼
再審制度改正案「検察官抗告禁止」めぐり稲田朋美氏が怒号 袴田事件が問い続けた冤罪救済の速度
日本弁護士連合会の調査によれば、袴田事件では2014年の再審開始決定から確定まで実に9年を要しました。 日弁連も「抗告禁止は冤罪救済のための最重要課題」と繰り返し表明しています。 日本の再審制度は冤罪救済のために存在しています。 - 争点は、裁判所の再審開始決定に対する「検察官の抗告(不服申し立て)」を禁止するか否か。
「何も1ミリも私たちの言うこと聞かないじゃないですか。ほとんどの議員が抗告禁止と言っているにもかかわらず、それを全く無視している!」。2026年4月6日、自民党の法務部会などの合同会議で、稲田朋美元政調会長(衆院議員、8期)がカメラが退出する直前に立ち上がり、政府案への強烈な異議を唱えました。議題は刑事裁判の再審制度の見直し。その核心は、裁判所が再審の開始を決定した場合に検察官が不服を申し立てる「抗告」を禁止するか否かです。政府・与党は近く改正案を閣議決定したい考えですが、収束の見通しは立っていません。
「抗告」とは何か。なぜ審理が長期化するのか
再審とは、すでに確定した有罪判決が間違いだった可能性を示す新証拠が出た場合に、裁判をやり直す制度です。問題の核心は、裁判所が「再審を開始する」と決定した後でも、検察官がその決定に対して即時抗告・特別抗告という形で異議を申し立てることが現行の刑事訴訟法で認められており、これが裁判のやり直しを大幅に遅らせる元凶になってきた点です。
日本弁護士連合会の調査によれば、袴田事件では2014年の再審開始決定から確定まで実に9年を要しました。これは検察の抗告が原因です。布川事件は約4年3カ月、東住吉事件は約3年7カ月、名張事件では当事者が89歳で亡くなるまで審理が続きました。裁判所が「無罪の疑いが濃い」と認めた後も、当事者が生きているうちに再審の法廷に立てないケースが現実に起きているのです。
稲田氏らが求めるのは、この抗告を全面禁止にすることです。再審開始決定が出たら、もはや検察は争えず、ただちに再審公判に移行させる。日弁連も「抗告禁止は冤罪救済のための最重要課題」と繰り返し表明しています。
「袴田さんの事件を見ていれば、なぜ抗告を禁止しないのか誰でもわかるはずだ。9年も待たせてどうするの」
「稲田さんの主張は正しい。議員の多数が禁止を求めているなら、政府はなぜ聞かないのか」
「検察が間違った判断をしたときに引き下がれる制度にしてほしい。それが再審制度本来の意義では」
「元弁護士の稲田さんがこれだけ本気で怒っているということは、現場の問題がよほど深刻なのだと思う」
「冤罪で人生を奪われた人を1日でも早く救うための制度改正が、なぜこんなに揉めるのか理解できない」
政府側はなぜ抗告を残したいのか
政府が検討している改正案では、検察による抗告を認める方向を維持しています。その理由は「司法判断の慎重性を確保する」「再審開始決定にも誤りがある可能性を排除できない」という立場です。ただ、この主張には根本的な問題があります。冤罪は、三審制を経た確定判決が「間違いだった」という前提で再審が始まります。裁判所がそう判断した後に検察がさらに争えるということは、その間も冤罪被害者は失われた時間を生き続けることになります。
今必要なのは冤罪救済の速度だ
稲田朋美元政調会長は元弁護士であり、防衛大臣など要職を歴任したベテラン政治家(8期)です。今回の「抗告禁止」への主張は、司法の現場を知る弁護士経験者としての確固とした信念から来ていると受け取れます。
日本の再審制度は冤罪救済のために存在しています。袴田巌氏は事件発生から58年後にようやく無罪が確定しました。名張事件の当事者は再審を求めたまま89歳で亡くなりました。これが日本の現実です。政府は冤罪被害者の時間がどれほど貴重かを問い直し、抗告禁止を含む実効性ある制度改正を急ぐべきです。
まとめ
- 2026年4月6日、自民党の法務部会などの合同会議で、稲田朋美元政調会長が「1ミリも言うことを聞かない」と政府案を強く批判
- 争点は、裁判所の再審開始決定に対する「検察官の抗告(不服申し立て)」を禁止するか否か
- 政府案は検察の抗告を認める内容で維持。稲田氏らの議員グループは全面禁止を要求
- 袴田事件では検察の抗告により、2014年の再審開始決定から確定まで9年を要した
- 布川事件は約4年3カ月、東住吉事件は約3年7カ月、名張事件では当事者が89歳で審理途中に死亡
- 日弁連は「再審開始決定に対する検察官の抗告禁止は冤罪救済の最重要課題」と明言
- 政府・与党は近く閣議決定を目指しているが、党内の調整は収束していない
- 稲田氏は元弁護士(8期)で、元防衛大臣。弁護士の実務経験から抗告禁止に強く賛成している