2025-04-11 コメント投稿する ▼
与那国町長選に上地常夫氏が出馬表明 町民中心の政治と第1次産業再生を掲げる新たな挑戦
与那国町長選に上地常夫氏が名乗り 「町民の声を最優先に」
沖縄県与那国町で8月に予定されている町長選挙に向けて、新たな動きが出てきた。町議会議員の上地常夫氏(60)が立候補の意思を明らかにし、「町民の暮らしを中心に据えた政治を実現したい」と強調している。現職の糸数健一町長(71)がすでに続投を表明しており、保守系同士による一騎打ちとなる可能性が高まっている。
現職への対抗姿勢を明確に “右寄りすぎる”との懸念も
上地氏は、自身の政治的立場を「保守」と位置付けた上で、「今の町政はあまりにも右に傾いている。これ以上の4年間を任せるのは難しい」と現職への明確な対抗姿勢を示した。役場の実務を知る立場として、かつて町の総務課長を歴任した経験を背景に、現政権への「内部からの違和感」をにじませた形だ。
また、政治家としてのスタンスを問われた際には「地域の声を丁寧に拾い、町民にとって本当に必要な政策を第一に考える」と語り、開かれた町政を目指す姿勢を示している。
農業や子育て支援を柱に “島らしい暮らし”の再構築へ
上地氏が掲げる政策の中心は、島の基幹産業である農業や漁業の再生、そして子育て支援体制の拡充だ。近年、人口減少や若者の島外流出が進む中、「生活の基盤となる第一次産業を立て直すことが急務」と危機感をあらわにし、島で子どもを育てたいと願う世代が安心して暮らせるよう保育や教育環境の整備にも力を注ぐ考えだ。
町政経験と地域への理解 “町を知る者”としての強み
与那国町の久部良地区出身で、地元高校を卒業後、町役場で長年勤務。外間守吉元町長や現職の糸数町長の下で総務課長として行政実務にあたった。2022年の町議選で初当選し、現在は1期目。長年培った役場の実務経験と、島の現状に即した感覚を武器に、現町政に対抗する構えを見せている。
町民の選択が問われる選挙に
今回の選挙では、現職と新人の保守系対決という構図に加え、「何を優先するか」が大きな争点になりそうだ。右派的な姿勢を貫く現町政に対し、上地氏は「暮らしの現場」を重視する姿勢を前面に出す。島の未来を誰に託すか――町民の一票に注目が集まる。
* 与那国町長選に町議の上地常夫氏(60)が立候補を表明
* 「町民中心の政治」や「農業の立て直し」「子育て支援の拡充」を政策の柱に
* 現町長の糸数健一氏(71)はすでに続投を表明
* 両者とも保守系だが、政治スタンスの違いが鮮明に
* 上地氏は総務課長や町議の経験を活かし「実務に強い」点をアピール