参院選比例代表候補・花岡しげる氏「非武装中立の日本へ」米軍撤退を訴え全国行脚

参院選比例代表・花岡しげる候補　「米軍撤退・非武装中立の日本」を掲げ全国行脚

2025年夏の参議院選挙比例代表に立候補を表明した平和市民運動家・花岡しげる氏（81）が、「非武装中立の日本」を掲げ、全国での訴えを強めている。花岡氏は自身の平和観を伝える著書『14歳から考える恒久平和の作り方』を通じて若者世代にもメッセージを発信。米軍撤退と自衛隊の災害救助特化を柱に、独自の「恒久平和日本」構想を掲げている。

「軍隊なき平和」を訴える市民派候補

花岡氏はこれまで長年にわたって市民運動に関わり、特に中南米・コスタリカを例に「軍隊のない国家がいかに平和を維持できるか」を主張してきた。著書のあとがきでは次のように記している。

「コスタリカは人口約600万人。1948年に軍を廃止し、75年以上も平和と民主主義を維持しています。戦争のない穏やかな暮らしを、多くの国民が享受しています。日本もそれが可能なはずです」

この平和国家モデルを日本に取り入れるべく、花岡氏は「非武装中立国家・日本」の創生を目指している。中心政策として「防災平和省」の創設を提案し、その傘下に「国際災害救助即応隊（旧・自衛隊）」を置くとする。

元銀行副頭取が歩む異色の政治の道

花岡氏は東京大学法学部を卒業後、カリフォルニア大学でMBAを取得。旧・日本勧業銀行に入行し、カナダ第一勧銀副頭取を歴任するなど経済の現場を知る人物でもある。各地で市民講演活動を行いながら、近年は平和教育にも注力している。

企業エリートから平和運動家へと転身したその経歴は異色とも言えるが、「経済合理性に偏らない国家運営」を目指す姿勢が根底にある。防衛費の増額競争に警鐘を鳴らし、むしろ軍備縮小と外交重視の方向性を強調する。

「軍をなくして平和を守る…言うのは簡単。でも彼は人生をかけてそれを訴えてる」
「コスタリカモデルに学べというのは目からウロコ」
「この国に“非武装中立”なんて実現可能なのか？…でも投票して考える機会にはなる」
「平和の話は理想論だと馬鹿にされがち。でもこの人の話は一本筋が通ってる」
「若い人に訴えかけているのがいい。投票に行く理由になる」

“非武装中立”という理想とリアルのギャップ

花岡氏の提言は、いわば“理想主義”と見なされやすい。しかし、彼が掲げる「軍の代わりに災害救助隊」という考え方には、国際協力の現場で高い評価を受ける日本の災害支援の力を平和政策に転用しようとする現実的な側面もある。

もちろん、「米軍撤退」や「非武装中立」は、日米安保体制や周辺国との関係、そして国際政治の現実を無視した“夢想”とする声も少なくない。一方で、防衛費の際限なき膨張に疑問を抱く有権者にとって、花岡氏の訴えは「いったん立ち止まって考える」契機となっている。

選挙戦では、地道な対話と誠実な政策提案がどこまで有権者に響くかが鍵となる。SNSや若年層向けの講演活動を通じて「投票することで未来を変える」ことの大切さを訴える花岡氏。掲げる理想がどれほど現実に近づけるのか、注目が集まっている。