2026-08-25 コメント投稿する ▼
田久保真紀前伊東市長PCに卒業証書データ 「第三者作成」で無罪主張へ
2025年4月に伊東市長に初当選した田久保真紀被告(56)が、東洋大学の偽の卒業証書を市議会議長らに見せたなどとして有印私文書偽造・同行使罪などで在宅起訴された事件で、新たな動きが2026年8月25日に明らかになりました。静岡県警が2026年2月の家宅捜索で押収した被告のパソコンをサイバー捜査により解析したところ、卒業証書を作成する際に使ったとみられるデータが見つかっていたことが判明しました。一方で被告側は「本人は作成していない。第三者が作成した可能性がある」として無罪を主張する方針を固めており、初公判は年内に静岡地裁で開かれる見通しです。
当選直後から浮上した学歴詐称疑惑 「チラ見せ」から始まった事件の経緯
静岡県伊東市の田久保真紀前市長(56)は2025年4月の市長選で初当選しましたが、就任直後から大学の学歴を巡る疑惑が浮上しました。田久保氏は市議会の議長・副議長らに「卒業証書」と称する文書をわずかな時間だけ見せる「チラ見せ」を行ったものの、その後は関係書類の公開を一切拒否しました。
起訴状によると、田久保被告は東洋大学を除籍されていたにもかかわらず、2025年5月29日から6月4日にかけて卒業者として名前を書き、インターネットで発注した大学学長や法学部長の偽の印鑑を押した卒業証書を偽造しました。同年6月4日に市役所で議長らに提示したとされています。
2025年7月に東洋大学の卒業ではなく除籍であることが判明すると、同年9月に市議会は不信任案を全会一致で可決しました。田久保氏は議会を解散して対抗しましたが、市議会選挙では支持の新人1人が当選したのみで残り19人は市長不支持の候補でした。
同年10月末に市議会が不信任案を再可決し、田久保氏は市長職を失いました。2025年12月には出直し市長選に出馬しましたが落選しています。
PCデータ発見でサイバー捜査が核心へ 検察の重要証拠に
今回2026年8月25日に新たに明らかになったのは、静岡県警が2026年2月に田久保氏の自宅を家宅捜索した際に押収したパソコンの解析結果です。
捜査関係者によると、パソコンをサイバー捜査で解析したところ、卒業証書を作成する際に使ったとみられるデータが見つかりました。検察側はこのデータを公判の重要な証拠とする考えとみられ、静岡地裁が2026年5月に決定した公判前整理手続きの中で証拠開示手続きが進んでいます。
「卒業証書」とする文書は被告側が「押収拒絶権」を行使して東京都内の弁護士事務所の金庫に保管しており、家宅捜索でも押収されていません。市民グループは2026年8月19日、弁護士による証書の保管は証拠隠滅にあたるとして前市長の刑事弁護人に対する告発状を東京地検に提出しています。
こうした動きに、SNS上でも多くの声が上がっています。
「自分のPCに偽造データがあって『第三者が作った』って言い張るのは普通に無理があるよ」
「市長が学歴詐称して偽の卒業証書を見せたって話、もう呆れてものが言えない」
「押収拒絶権で証拠を手元に置き続けるって、それ自体が疑惑を深めるよ」
「市長のポストって大学卒じゃなくても就けるのに、なぜ偽造まで必要だったんだろう」
「百条委員会で嘘をついたことも問われてるんだから、二重三重の不誠実さだよ」
弁護側「第三者が作成した」 無罪主張の内容と公判の争点
田久保被告側は2026年8月24日、「本人は卒業証書を作成していない」という旨の主張書面を裁判所に提出しました。弁護側は「卒業証書が偽物だとすれば第三者が作成したものである」と主張し、公判で無罪を訴える方針を固めています。
弁護側の主張の骨子は「学長などの印鑑を自ら注文したり受け取ったりした事実はない」「印鑑が注文されたのは学歴詐称疑惑が公になる前であり、偽造する動機がない」というものです。百条委員会で虚偽陳述したとする地方自治法違反罪についても無罪を主張する方針です。
しかし、偽造に使ったとみられるデータが被告のパソコン内から発見されている以上、「第三者作成」の主張が裁判で認められるには相当高いハードルがあると指摘されています。初公判は年内にも静岡地裁で開かれる見通しです。
現職市長が有印私文書を偽造したとすれば 公職の信頼と有権者への重大な背信
日本において市長のポストに就くための資格要件として大学卒業は定められていません。それにもかかわらず偽の卒業証書を作成し、選挙公報に虚偽の学歴を記して当選した上、疑惑を指摘されると百条委員会でも虚偽証言をしたという一連の経緯は、有権者に対する重大な背信行為です。
有印私文書偽造罪は人々の法的信頼を守るための制度を根本から損なう犯罪です。公職者が自らの経歴詐称を隠すためにこれを行ったとすれば、行政への信頼を著しく傷つけるものといえます。
初公判を前にした今後の公判前整理手続きの行方と、法廷での争点の絞り込みが注目されます。
まとめ
- 田久保真紀前伊東市長(56)は2025年4月の初当選後、東洋大学の卒業証書を偽造して議長らに見せたとして有印私文書偽造・同行使罪と地方自治法違反(百条委員会での虚偽証言)で在宅起訴された。
- 2026年2月の家宅捜索で押収した被告のパソコンをサイバー捜査で解析し、証書作成に使ったとみられるデータを発見。検察は重要証拠とする考え。
- 被告側は2026年8月24日に「本人は作成していない。第三者が作成した可能性がある」とする書面を提出し、無罪主張の方針を固めた。
- 「卒業証書」とする文書は押収拒絶権を理由に弁護士事務所の金庫で保管中。市民グループが2026年8月19日、前市長の弁護人を東京地検に告発。
- 静岡地裁は2026年5月に公判前整理手続きの実施を決定。初公判は年内にも開かれる見通し。
- 市長就任資格に大学卒業要件はなく、不要な経歴詐称と証書偽造が有権者への重大な背信行為として問われている。