住民本位の市政実現を目指す中村篤子氏、奈良市長選に出馬 共産党推薦で対抗

住民本位の市政を掲げ、中村篤子氏が奈良市長選に出馬

奈良市長選挙が任期満了に伴い、2025年7月13日告示、同20日投開票で行われる予定である。この選挙に向けて、政治団体「明るい革新奈良市政をつくる会」は5月15日、奈良市役所で記者会見を開き、新人の中村篤子氏（67）を擁立すると発表した。中村氏は無所属で立候補し、日本共産党の推薦を受ける。

中村氏は記者会見で、「現在の市政はトップダウンの決定が目立つ。新クリーンセンター建設計画での候補地の決め方などは民主的ではない」と現市政を批判。また、「市は施策や施設建設を行う際に、利用者や住民の声を聴いていない。クリーンセンター建設などで、膝を詰めて話をすることがない」と述べ、「住民本位で、住民に寄り添う市政の実現を訴えていく」と意気込みを語った。

中村篤子氏の経歴と政治活動

中村氏は京都女子短期大学を卒業後、小学校教員として勤務。その後、奈良自治労連書記長を務め、平成3年から17年まで奈良市議を4期14年務めた。また、女性団体「新日本婦人の会」奈良県本部の会長としても活動しており、女性の権利向上や平和運動に尽力してきた。2013年の奈良市長選にも出馬経験があるが、当時は落選している。

奈良市政の課題と市民の声

奈良市では現在、新クリーンセンターの建設計画が進められているが、候補地の選定や住民への説明不足が問題視されている。市民からは「情報公開が不十分」「住民の意見が反映されていない」といった声が上がっており、行政の透明性や住民参加の重要性が問われている。

市長選の行方と今後の展望

現職の仲川げん氏（49）は、再選出馬について態度を明らかにしていない。市長選は参議院選挙との同日選となる可能性があり、日程調整が行われている。今後、他の候補者の動向や政策論争が注目される中、市民に寄り添う市政の実現を掲げる中村氏の訴えがどこまで支持を広げられるかが焦点となる。


* 政治団体「明るい革新奈良市政をつくる会」が中村篤子氏（67）を奈良市長選に擁立。
* 中村氏は無所属で立候補し、日本共産党の推薦を受ける。
* 中村氏は「住民本位で、住民に寄り添う市政の実現」を訴える。
* 奈良市では新クリーンセンター建設計画に対する住民の不満が高まっている。
* 現職の仲川げん氏は再選出馬について態度を明らかにしていない。
* 市長選は2025年7月13日告示、同20日投開票の予定で、参議院選挙との同日選となる可能性がある。