2025-08-21 コメント投稿する ▼
連合が参院選総括原案で消費税減税を批判 立憲民主党に「党存続の危機」
連合が参院選総括原案で減税公約を批判
連合がまとめた参院選の総括原案が明らかになった。文書は、立憲民主党と国民民主党が選挙で掲げた「消費税減税」の公約を強く批判し、「連合方針との乖離が生じた」と指摘した。さらに、改選議席を伸ばせなかった立憲民主党について「党存続の危機」と厳しい言葉を盛り込み、両党に対し現実的な政策運営を求める姿勢を打ち出した。
芳野友子会長は会見で「日々の組合活動の見直しが重要」と述べ、10月上旬に正式決定される予定の総括に向けた議論を進める考えを示した。
「国民生活を考えたら減税は当然だと思う」
「連合の考えが現実的でも、国民の感覚とズレているのでは」
「立憲が危機というのは事実。支持基盤が揺らいでいる」
「国民民主の政策は財源が見えないのが問題」
「労組と政党の関係性がますます難しくなっている」
SNS上では、減税をめぐる政策論争や労組と政党の関係性に対して、賛否入り混じった反応が広がっている。
減税批判と財源論
総括原案では「消費税減税に傾くことで、組合員への説明が困難になっている」として、減税路線への懸念を表明した。さらに国民民主党に対しては「巨額の財源を必要とする政策を並べることで、将来世代に借金を負わせる」と批判。財政健全性を重視する立場が色濃く示された。
しかし、物価高や生活コストの上昇に直面する国民からは、負担軽減のための減税を求める声が高まっている。過去に実施された給付金や一時的な支援策は持続的効果に乏しく、家計改善には直結しなかった。そうした経緯もあり、減税こそが国民の生活を安定させる最も実効性のある方法だと指摘する経済学者もいる。
一方で、連合の立場は「現実的な財源を伴わない減税は無責任」との考え方に基づいており、政党と有権者との間に意識のギャップが生まれている。
立憲民主党の危機と野党共闘の課題
立憲民主党は今回の参院選で議席を伸ばせず、比例票も大きく減らした。組織内候補の得票も2001年以降で最低水準に落ち込み、連合からの支援に頼りきった選挙戦の限界が露呈した。原案はこの状況を「党存続の危機」と表現しており、立憲の現状を深刻に受け止めている。
ただし、立憲と国民民主が候補を一本化した1人区では与党に勝ち越し、与党過半数割れという成果もあった。総括は「立民と国民民主が力を合わせれば結果を出せる」と評価しつつも、東京選挙区で現職2人を擁立して「共倒れ」に至った失敗を指摘した。野党共闘の在り方は依然として課題が多い。
過去にも野党は分裂によって支持を失ってきた歴史がある。旧民主党時代の混乱や希望の党分裂などがその典型であり、今回の総括はそうした教訓を踏まえた強い警告とも言える。
連合の今後と影響
芳野会長は「数は力だ」と強調し、組織拡大の必要性を訴えた。一方で、連合内部からは「政治状況に対応できる新しい人材が必要だ」との刷新論も出ている。労組の政治的影響力が低下しつつある中で、連合がどのように政党との関係を再構築していくかは今後の大きな焦点となる。
国民の生活に直結する減税をめぐって、労組と政党のスタンスの差が広がれば、労働運動全体の信頼性も揺らぎかねない。今回の総括原案は、単なる選挙結果の検証ではなく、野党と労働組合の行方を占う試金石となっている。