2025-06-07 コメント投稿する ▼
万博への「子ども無料招待」に異論 交野市長・山本けい氏「大人の自由を縛るな」と訴え
山本市長は6月7日、自身のXアカウントで次のように発信した。
大阪関西万博 子ども無料招待事業1回目 『大人の都合で万博に行けなかった』って、 万博に子どもを連れて行ったら良い大人で、連れて行かなかったら悪い大人ですか? こんなんだから、維新はファシストだって言われるのです。 万博に行く行かないは、そもそも個人の自由です。
この投稿は、万博推進派が「子どもを連れていかない親=無責任」といった印象を社会に与えていることへの批判と読み取れる。とくに維新系の政治手法に対して「全体主義的」との懸念を表明する形となった。
「善悪二元論」に基づく誘導への懸念
万博事業を推進する大阪府は、2025年の本番を前に、子どもたちを対象にした無料招待事業を開始している。教育機会の平等、体験型学習の一環として意義を訴えるが、山本市長はその「空気」が、親の選択肢や価値観を狭めていると指摘する。
事実、「大人の都合で行けなかった」という言葉が公式発言や報道に見られることもあり、山本氏の懸念は「誘導的な政治姿勢」への問題提起と受け止められている。
ネット上の反応
市長の発言はSNS上でも議論を呼び、多くの支持や共感の声が寄せられている。
「これは正論。万博に行くことが教育のすべてではないし、行かない理由が悪ではない。」
「善意を強制に変えると、人は反発するよね。維新のやり方はそう見える時がある。」
「税金で招待して、それに文句を言うな的な空気は怖い。」
「山本市長、よくぞ言ってくれた。家族の判断を尊重すべき。」
「何でもかんでも『子ども』を盾にして政策推進するのは危険。」
一方で、「子どもたちの学びの機会を大人の政治論争に使うべきではない」といった反論も見られたが、全体としては山本氏の「自由尊重」のスタンスに共感する声が目立った。
背景にある「万博への過剰期待」
大阪・関西万博は国と大阪府、関西経済界が総力を挙げて取り組む一大プロジェクトだが、建設費高騰や会場整備の遅れ、IR(統合型リゾート)政策との一体化などを巡って、市民の中には懐疑的な声も根強い。
山本市長の発言は、そうした「万博への過剰な期待」を見直し、「あくまで選択肢の一つ」であるという立場を改めて打ち出したものだ。特定の政治勢力の論理に引きずられることなく、市民の自主性と判断を尊重する行政の姿勢を求める発言といえる。
交野市長・山本けい氏の主張は、「子どものため」という大義のもとで、親の判断や多様な価値観が軽視される風潮に対する冷静な警鐘といえる。万博の意義を否定するものではなく、むしろ「自発的に楽しむ万博」こそが理想であるという、自由主義的な観点からの意見として、多くの有権者の共感を集めている。