2025-04-21 コメント投稿する ▼
ユネスコ出身の教育専門家・米村明美氏、参院兵庫選挙区へ――れいわ新選組が初の公認
れいわ新選組、兵庫に初の旗
れいわ新選組は4月21日、今夏の参院選兵庫選挙区(改選数3)に元ユネスコ職員で元大学教授の米村明美氏(65)を公認候補として擁立したと発表した。れいわが同区に候補を置くのは初めてで、改選3議席を「自民・公明・維新が独占」してきた構図に風穴を開けたい考えだ。
候補者の横顔と掲げる争点
ユネスコ教育部門のプログラム・スペシャリストとしてフランス、インド、セネガルなどで13年間勤務した米村氏は、教育を通じた社会的格差是正を最優先課題に据える。演説では「学費値上げが相次ぐ今こそ大学授業料無償化と奨学金ローン廃止を」と強調。国会内で来月予定される学生団体の授業料値上げ反対集会にも参加し、超党派議員に提言を行う意向だ。学費負担軽減を求める学生の動きはすでに15大学へ拡大しており、院内集会で国への財政支援を訴える予定だという。
参院兵庫選挙区の最新勢力図
4月17日時点で立候補を表明しているのは、自民党の加田裕之氏、公明党の高橋光男氏、共産党の金田峰生氏、参政党の藤原誠也氏、無所属で前明石市長の泉房穂氏、国民民主党の多田ひとみ氏、そして米村氏の計7人。維新は清水貴之氏の衆院鞍替えにより空白が生じており、改選3議席の行方は流動的だ。
教育財源は「軍事費より人への投資」
米村氏は兵庫県内の大学関係者と連携し、教員不足と過重労働の是正、授業料値上げ抑止のための国費投入を訴える。「防衛費倍増の陰で教育予算が削られている」とし、財源としては「法人税の累進強化」と「内部留保への課税」を提案する。
非核神戸方式再び焦点
3月24日に米海軍掃海艦ウォーリアが非核証明書を提出せず神戸港に入港した件では、市民団体が石破茂政権と岩屋外相に抗議文を提出したばかりだ。米村氏は「非核三原則と地方自治を骨抜きにする動き」と批判し、軍港化に慎重な有権者の支持拡大を狙う。
空中戦と地上戦の二正面
兵庫ではSNSを駆使した「空中戦」が激しい一方、現場での対話型運動も欠かせない。米村氏は「まず有権者に会い、声を聞く」と述べ、港湾労働者や子育て世代、学生らが使い捨てにならない社会を訴求する。オンラインでは海外教育ネットワークを活用し、寄付とボランティア確保を進める方針だ。
- れいわが兵庫選挙区に初擁立、改選3議席に挑戦
- 米村氏はユネスコ出身の教育専門家、学費無償化と奨学金廃止を最重点に掲げる
- 立候補予定は計7人、維新空白で構図流動化
- 学費値上げ反対運動が追い風、来月学生と超党派議員が院内集会
- 米軍艦の非核証明書未提出入港で「神戸方式」再燃、安全保障論争へ発展
- 財源は防衛費抑制と法人税強化で捻出、「軍事より教育」をアピール
参院兵庫選挙区は都市型争点と教育・安全保障が交錯する舞台となりつつある。既成政党の牙城に割って入るれいわの「教育立国」戦略がどこまで浸透するかが、夏決戦の焦点となる。