2025-06-09 コメント: 1件 ▼
中国空母「遼寧」が日本EEZに初進出 林官房長官が中国に抗議申し入れ
中国空母のEEZ進出が初確認 日本政府は即応対応
2025年6月7日、中国海軍の空母「遼寧」およびミサイル駆逐艦を含む計4隻の艦艇が、日本の排他的経済水域(EEZ)内である南鳥島南西約300キロの海域を航行していたことを海上自衛隊が確認した。これまで中国空母がこの海域に姿を現した例はなく、今回が初の確認となる。
8日にはさらに硫黄島の東側、つまり太平洋の外縁にあたる日本のEEZの外において、「遼寧」からの艦載戦闘機やヘリコプターの発着も確認されており、中国海軍が遠距離での作戦能力を実地で鍛え上げている様子が伺える。
林芳正官房長官は記者会見で「中国海軍の空母が硫黄島より東側の海域で活動したことを確認、公表したのは今回が初めてだ」と語り、日本政府が中国側に正式に申し入れを行ったことを明らかにした。
中国の狙いは遠方での軍事力投射か
林長官は、中国側の動きについて「空母の運用能力や遠方の海空域での作戦遂行能力の向上を企図しているとみられる」と指摘。これは単なる訓練や偶発的な航行ではなく、戦略的な展開を意識したものである可能性が高い。
日本周辺の海空域においても、中国は近年、無人機の飛行、艦艇の領海接近、気球飛来などその活動を拡大しており、今回の空母の行動はその一環とみられる。
防衛省はすでに海上自衛隊の艦艇や哨戒機による警戒・監視体制を強化しており、引き続き情報収集と対応に万全を期す構えだ。
中国外務省は「合法な活動」と主張
この日本の申し入れに対し、中国外務省の林剣報道官は9日の定例記者会見で、「当該海域における中国の軍艦の活動は、国際法と国際的な慣例に完全に合致している」と主張。
さらに「中国は一貫して防御的な国防政策を推進している。日本側が客観的かつ理性的にこれを評価することを期待する」と述べ、日本の抗議に対して牽制を加えた。
ただ、今回の航行が日本のEEZ内で行われたことは事実であり、たとえ領海ではないとはいえ、極めて敏感な地域である南鳥島周辺での軍事行動は、安全保障上の懸念を生むのは当然である。
日本は毅然とした外交と防衛体制の強化を
今回の一件は、中国が西太平洋全体に軍事的影響力を及ぼそうとしている動きの一環と見るべきであり、単なる航行の自由の範疇を超える。特に「空母による遠方展開」は、南シナ海や台湾海峡にとどまらず、東シナ海からさらに日本列島の背後にまで軍事プレゼンスを伸ばそうという野心の表れだ。
憲法改正による自衛権の明確化や、EEZ・離島防衛を見据えた装備と法整備の強化が急務である。加えて、外交面でも中国に対し「緊張を高める軍事行動には断固として抗議する」というメッセージを国際社会と連携して発信していくべきだ。
日本の主権と領土、そして周辺海域での平和的秩序を守るためには、今回のような“前例をつくらせない”対応が不可欠だ。
ネットユーザーの反応
「もう『黙って遺憾砲』じゃすまされない。領域内を空母がうろついてるのに何をしてるんだ」
「防衛費増やすだけじゃダメ。実際に“守る意志”を見せないと」
「中国が強硬になるのは、日本が弱腰だから。もっとはっきりNOを突きつけて」
「憲法改正、こういう時のために必要でしょ。いつまで戦後の感覚なんだ」
「中国が“防御的”とか言ってるけど、空母出してくる国が言うことじゃない」