2025-06-05 コメント投稿する ▼
知床沖で海保が警告なし射撃訓練 ロシアが抗議、日本政府は再発防止強化へ
知床沖の射撃訓練に外交波紋 政府は再発防止に注力
北海道・知床岬沖で、海上保安庁の巡視船が航行警報を出さずに射撃訓練を行っていた問題について、林芳正官房長官は6月5日の会見で「海保で安全管理を徹底し、再発防止に取り組んでいる」と説明した。この訓練は5月23日に行われ、現場では通過中の船舶は確認されず、被害も報告されていないという。
一方、6月4日にはロシア外務省が日本政府に対して正式に抗議したと発表。これに対して林氏は、「外交上のやりとりについては差し控える」と述べるにとどめ、ロシア側の反応に対する具体的な言及は避けた。
航行警報なしで射撃訓練 安全軽視との指摘も
問題の射撃訓練は、通常なら航行警報を事前に出して周辺の海域を航行する船舶に注意を促すはずのものだった。ところが今回は、海保内部の手続き上の不備により、警報が出されないまま訓練が実施されていた。
林氏は「当時、現場付近を通る船は確認されず、実際に被害も起きていない」としたが、結果的に安全管理の甘さが露呈した形だ。識者の中からは「偶然何事もなかっただけで、運が良かっただけだ」との声も出ている。
ロシアが抗議 国境近くでの行動に懸念
ロシア外務省は、「日本の巡視船がロシアとの国境付近で事前通知もなく射撃訓練を行ったことは極めて遺憾だ」とし、在モスクワ日本大使館に対して正式に抗議。民間船舶や国民の安全が脅かされる可能性があるとして、日本に説明と再発防止を要求している。
日本政府としては、外交問題化を避けるため、今後は国際的な配慮と法的手続きの徹底が求められる。
政府は再発防止へ 安全体制の見直し急ぐ
海上保安庁は今回の件を受け、内部の手続きや訓練時のチェック体制を全面的に見直す方針。林官房長官は「再発防止のため、徹底的に安全管理を強化していく」と述べ、今後の運用には万全を期すと強調した。
訓練そのものの必要性には変わりないが、海域の安全確保や周辺国への配慮を欠いた行動が、外交的な火種となりかねない。政府には説明責任と信頼回復の努力が求められている。
SNS上で広がる懸念と批判の声
XやFacebookでは、多くのユーザーがこの件に対して厳しい目を向けている。
「またお役所的なミスか…航行警報くらい最低限出そうよ」
「相手がロシアってのがまた面倒くさいことに」
「『問題ない』って言い張るけど、国際感覚ズレすぎてない?」
「偶然被害がなかっただけ。こんなの再発したら大問題」
「自衛隊じゃなくても外交リスクになる時代だな」
海保の対応ひとつが、日本外交や安全保障に直結する局面もある中で、今回の出来事は教訓として真剣に受け止めるべきだろう。