2025-06-11 コメント: 2件 ▼
国民民主、山尾志桜里氏の参院選公認を取り消しへ 不倫問題が支持率低下に影響か
国民民主が山尾志桜里氏の公認取り消しへ 再起を図るも不倫問題が影響
国民民主党は6月11日、今夏の参院選比例代表で公認を決めていた山尾志桜里元衆院議員について、公認を取り消す方向で最終調整に入った。党関係者によれば、5月14日の両院議員総会で擁立を決定したものの、ネット上で山尾氏の過去の不倫疑惑を蒸し返す批判が続出し、党の支持率にも悪影響が及んでいるという声が内部から相次いでいた。
一度は国政復帰への意欲を見せた山尾氏だったが、その再挑戦は、わずか1カ月も経たずして頓挫する可能性が濃厚となっている。
玉木代表の声かけで再出馬も、世論の逆風強まる
山尾氏は6月10日に記者会見を開き、約2時間半にわたって記者の質問に対応した。国政への復帰を決めた経緯については、「当選同期でもある玉木雄一郎代表から声をかけていただいた」と説明。かつて無所属議員として国会で鋭い論陣を張った経験をもとに、「再び国民のために働きたい」と語った。
しかし、会見の主な焦点は、政治姿勢や政策ではなく、2017年に報じられた不倫疑惑に集中した。山尾氏は「当時の自分の行動と対応は極めて未熟だった」と述べ、謝罪の言葉を繰り返したものの、「今改めて詳細に話すことは勘弁いただきたい」と発言し、疑惑の核心について明確な説明は避けた。
この対応がかえって世論の反発を呼び、「説明責任を果たしていない」とする批判がネット上に噴出。党内でも「支持拡大のプラスよりもマイナスが大きい」という声が広がっていた。
「人材の再活用」が裏目に 党支持率への影響を懸念
山尾氏の擁立には、国民民主党が掲げる「実行力ある政治」の実現に向けて、経験豊富な人材を再び政治の場に呼び戻す狙いがあった。玉木代表もかつては「山尾さんの論理性と政策構想力は他に替えがたい」と強調していた。
だが、政治家にとって重要なのは政策力だけでなく、国民からの信頼である。いったん失墜した信頼を回復するには時間がかかり、その過程で党全体が世論の風評被害を受けるリスクは避けられない。
特に参院選を控え、限られた期間で有権者の支持を拡大しなければならない状況下では、山尾氏の復帰は「リスクの高い賭け」となっていた。擁立発表直後からネット上では批判が殺到し、一部では党支持層の離反も起きていた。
ネットの反応:「またか」「なぜこの人?」と冷ややか
今回の公認見送り報道に対して、SNSではさまざまな声が寄せられているが、厳しい意見が多数を占めている。
あれだけ説明責任が大事って言ってた人が「勘弁してください」はないわ。
なぜ今さら山尾氏を?国民民主は人材不足なのか。
過去のこととはいえ、信頼を回復してないまま出馬は無理がある。
支持政党にするか迷ってたけど、これはちょっと無理。
玉木代表の判断ミスでは?政策以前に倫理観が問われる。
信頼回復よりも不信の再燃を招いたというのが、多くの有権者の正直な受け止めのようだ。
求められるのは「実力」より「信頼」
山尾志桜里氏は、政策通であり論客として知られる存在だが、それ以上に政治家に求められる「誠実さ」や「説明責任」を十分に果たしてきたかは問われ続けてきた。今回の擁立劇は、政党にとって「人材の再活用」がいかに難しい判断であるかを改めて浮き彫りにした。
国民民主党は今後、公認見送りの正式発表に踏み切ると見られるが、その裏には「実力のある人材」であっても、過去の行動と国民の受け止めが一致しなければ、政治的リスクとなり得るという厳しい現実がある。
党勢の維持・拡大を目指す中で、信頼される候補者選びがこれまで以上に重要な局面を迎えている。