2025-06-10 コメント投稿する ▼
山尾志桜里氏が参院選出馬会見 不倫疑惑再燃に釈明も、信頼回復へ課題山積
山尾志桜里氏が参院選出馬表明 不倫疑惑再燃で記者会見は紛糾
元衆院議員・山尾志桜里氏(国民民主党)の参院選出馬表明会見が6月10日、千葉市で行われた。しかし会見は、2017年に週刊誌で報じられた既婚男性との不倫疑惑をめぐる質問が集中し、冒頭から厳しい空気に包まれた。質疑応答は計56回に及び、そのうち冒頭10問が不倫報道への追及。相手の妻が自死したとの報道も背景にあり、フリー記者を中心に「立候補する資格があるのか」との厳しい声が相次いだ。
山尾氏は「新たに言葉を紡ぐことはご容赦いただきたい」としながらも、当時の記者対応が一方的だったことを認めて釈明。一方で「事情を存じ上げません」と述べ、詳細には踏み込まなかった。
「噓をつくな!」「不法行為だ!」怒号と疑問が交錯
会場では「不倫は民法上の不法行為だ」「噓をつき続けるな」といった記者からの強い指摘が続いた。相手の妻が亡くなったとされることを踏まえ、「そうした経緯を背負って出馬する資格があるのか」と詰め寄る声も複数あった。
一方で、厳しい追及が続く会場の空気に対して、「石打ち刑みたいになっている」と声を漏らす記者もいた。月刊ファクタの宮嶋巌編集長は、「再チャレンジ自体が勇気のいる行為。これはメディアの倫理としても再考が必要な場面だ」と、報道のあり方そのものに疑問を呈した。
「山尾姓は政治家としての名前」通称使用に再批判
質疑では山尾氏が再び「山尾」の姓を用いて立候補することについても質問が集中。非議員期間中は本名の「菅野」で活動していたが、出馬にあたり政治家としてのキャリアがある「山尾」姓を選んだと説明。しかし一部記者からは「遺族の思いを踏みにじる行為」との指摘もあり、やや感情的なやりとりに発展した。
山尾氏は「誰かの思いを踏みにじるという意図は全くない。そう受け取られたなら申し訳ない」と述べつつ、「政治家としての一貫性を重視した」と説明。記者側はそれを「自己都合ではないか」と再び詰め寄る場面もあった。
再挑戦への思いは揺るがず 「人権外交に汗をかきたい」
私生活への質問が大半を占めた会見だったが、政策的な話題も語られた。山尾氏は、過去に憲法審査会で改憲議論を主導したことや、香港市民への支援活動、人権外交に関する議員連盟での取り組みなどを振り返り、「ルールを守ることを訴えられる国が減っている今、日本が存在感を発揮すべきだ」と述べた。
「人権外交で汗をかける政治家でありたい」と語り、「もう一度チャンスを与えてもらえるなら、国政の現場で貢献したい」と決意をにじませた。
家族の理解と支えがあって初めて出馬を決断できたとも述べ、言葉を選びながら「どうしてももう一度、社会を良くしたい」と声を詰まらせる場面もあった。
ネットの反応は賛否真っ二つ
山尾氏の会見内容を受け、SNSではさまざまな意見が飛び交っている。
「プライベートはもういい。政策で勝負してほしい」
「未解決の疑惑を抱えたまま出馬する姿勢には納得できない」
「報道の過熱ぶりが“石打ち刑”みたい。ここまでやる必要あるのか」
「過去に失望したけど、政策的には期待している」
「説明責任から逃げてる印象が強い。信頼はまだ戻らない」
不倫報道に対する釈明を求める声がある一方で、「記者の詰問が行き過ぎている」「人権侵害では」とメディア側への懸念も出ており、世論の反応は二極化している。
説明責任と再出発の難しさ 問われる政治家の信頼回復
山尾氏の出馬は、信頼回復への挑戦でもある。政策や実績に評価の声がある一方で、疑惑の説明が不十分であるとする世論も根強い。人権外交や憲法論議といった重いテーマを語る一方で、私生活への疑念がつきまとう現状は、政治家としての再起にとって大きなハードルとなる。
政治家に求められるのは誠実な説明と透明性、そして国民の不信を乗り越えるための努力である。2時間半に及んだ記者会見は、まさにその試金石となった。