2025-04-11 コメント: 1件 ▼
自民、刷新の一手 石原氏退け、若手NPO代表・渡部氏を東京選挙区に起用へ
関係者によると、都連はすでに渡部氏の起用で最終調整に入り、近く党本部に公認を上申する見込み。正式に決まれば、現職の武見敬三氏に次ぐ“二枚看板”での戦いとなる。
「難民と社会をつなぐ」現場から政治の舞台へ
渡部氏は静岡県浜松市の出身。大学卒業後、アフリカや中東から来日した難民と企業を結びつける取り組みを続けてきた。2016年にはNPO法人「WELgee」を立ち上げ、代表として難民の自立支援や雇用創出に力を注いできた。政治経験こそないものの、現場で社会課題と向き合ってきた行動力と実績が評価されている。
一部関係者からは「都市部の多様性を象徴する存在として、東京選挙区にふさわしい」との声もあがっている。
“石原待望論”は実らず
都連は、公募を通じて候補者を広く募っていたが、今回の選考で名前が挙がっていたのが元幹事長の石原伸晃氏。21年の衆院選で落選し、以後政界の表舞台から距離を置いていたが、参院選での再起を目指し名乗りを上げていた。
しかし、都連幹部らの間では「刷新感に欠ける」「都市部の有権者に響きにくい」といった声もあり、最終的に選考から外れる方向となった。
4月11日に都内で開かれた選考委員会では、井上信治・都連会長に最終判断が一任され、渡部氏擁立への流れが固まった。
自民、東京で“2議席獲り”狙う
東京選挙区は改選数6という大規模選挙区。立憲民主党、共産党、日本維新の会、国民民主党など各党が有力候補を擁立予定で、票の奪い合いは必至だ。そんな中、自民党は現職の武見敬三氏だけではなく、もう一人候補を立てて“複数議席”の確保を狙う。
渡部氏の擁立は、若年層や都市部の多様な価値観に寄り添おうとする姿勢を示す狙いもあるとみられ、女性候補としての存在感にも期待がかかる。
- 自民党東京都連が難民支援NPO代表・渡部カンコロンゴ清花氏(34)を擁立へ
- 渡部氏は難民支援NPO「WELgee」代表理事、企業と難民のマッチング支援を行ってきた
- 現職・武見敬三氏に加え、自民は東京選挙区で2議席獲得を目指す構え
- 石原伸晃元幹事長も候補に名乗り出たが、選外となる見通し
- 自民党としては「刷新感」と「多様性の象徴」としてのメッセージも込めた擁立