2025-06-12 コメント: 1件 ▼
香川県が「防災庁」出先機関誘致を要望 南海トラフ対策で四国の拠点に名乗り
香川県が「防災庁」出先機関の誘致を要望 南海トラフ対策の拠点化目指す
12日、香川県の池田豊人知事が内閣府を訪れ、設置が検討されている「防災庁」の出先機関を香川県内に設けるよう、赤澤亮正経済再生担当大臣に正式に要望した。香川県は南海トラフ巨大地震のリスクを踏まえつつ、比較的被害が小さいとされる地理的条件と、国の出先機関が集まっている点をアピールし、「四国の防災拠点」に名乗りを上げた形だ。
「香川は災害時の指揮拠点にふさわしい」
池田知事はこの日、赤澤大臣に対して「香川県は南海トラフ地震において四国内で相対的に被害が小さいとされる地域であり、他の県と連携して防災拠点機能を果たすには地理的にも行政的にも適している」と強調。防災庁の出先機関が実際に被災して機能停止することがないよう、立地選定には慎重さが求められる中、「香川は安全性の観点からも有利だ」と述べた。
赤澤大臣はこれに対し、「出先機関を希望する地域は全国に複数ある。早急に判断基準を設けて選定を進める」と応じ、今後の検討課題とする考えを示した。
背景にある「防災庁」新設構想
「防災庁」は、地震や台風、水害などの自然災害に対応する国の司令塔として、災害発生時に関係機関を統合的に指揮する役割を担う省庁として構想されている。これまで防災行政は内閣府の一部機能として運用されてきたが、南海トラフや首都直下地震といった巨大災害のリスクが高まる中、迅速で一元的な対応が可能な独立機関の必要性が議論されてきた。
仮に防災庁が設置されれば、中央機関のほかに全国数カ所の出先機関を設け、広域災害への対応体制を構築することが見込まれている。香川県はその候補地の一つとして、早期に立候補を表明した格好だ。
知事「香川の強み活かしたい」
面会後、池田知事は記者団の取材に応じ、「国の出先機関が集まっている点、被災リスクが比較的小さい地理的条件、そして他県とのアクセスの良さを活かし、災害時の指揮・調整拠点としての役割を果たしたい」と意欲を示した。
加えて、「近年、災害対応には自衛隊・警察・消防・自治体・民間の協力体制が不可欠であり、それらを現地でまとめ上げる機能が防災庁に求められる」として、実効性ある地方防災行政の拠点を香川に築く意義を訴えた。
ネットでは「被災リスクと広域連携で香川に分あり」の声
被災しにくい場所に防災拠点を置くのは当然の発想
香川って国の施設が集まってるんだ、初めて知った
四国に一つ拠点があるなら香川は妥当じゃないか
単なる誘致合戦にならないように、冷静な立地判断をしてほしい
「災害時に機能する」って視点から考えたら、香川はありだと思う
現代の防災行政では、いかにして「災害そのものに強い組織体制」を築けるかが問われている。単なる被災後の対応ではなく、平時からの機動的な準備・指揮が重要とされる中で、香川県が示した「災害に強い出先機関」構想は一つの現実的選択肢として今後の議論を呼びそうだ。