2025-06-02 コメント投稿する ▼
石垣議員、コメ価格高騰に異議 農水省の見通し誤りを追及し政策の転換迫る
石垣議員、農水省の見通しに鋭く疑義 コメ不足への警鐘
立憲民主党の石垣のりこ参議院議員が、6月2日の参議院予算委員会で農林水産省のコメ供給に関する見通しに疑問を投げかけた。彼女は「3年連続で需要が生産量を上回っている」とする農水省の公式資料をもとに、価格高騰の背景にある「コメ不足」を正面から取り上げた。
政府はこれまで「新米が出回れば価格は安定する」と説明してきたが、石垣氏はそれに強く異を唱え、「数字が不足を示しているのに『不足“感”』という曖昧な言い方をするのはおかしい」と追及。需要と供給のギャップを3年連続で放置している現状に対し、「本当に足りているのかという疑問に政府が正面から向き合っていない」と指摘した。
「見立ては誤っていた」と農相が認めるも、納得できぬ説明
質問を受けた小泉進次郎農相は、「農水省のこれまでの見立てが誤っていたのは事実」と明言。特に「新米が出れば価格は安定する」としていた従来の説明を、「結果として安定しなかった」と述べ、事実上の失敗を認めた。
しかし、石垣氏はこれに対して「政府が現状を軽視してきたことが、国民の生活に直接影響している。的外れな見立てを繰り返せば、農業政策全体が誤った方向に進む」と批判を続けた。
備蓄米放出の“空回り” 制度と流通の歪みを突く
小泉農相は価格抑制策として行われた備蓄米の放出について、「一般競争入札の仕組みでは、高値でしか米が流通せず、現場には届きにくい」と制度の限界を説明した。
これに対し石垣氏は、「備蓄米が消費者の手に届かない制度設計自体に問題がある。流通の多層構造のせいにするのではなく、政策の根本を見直すべき」と切り返した。
「足りている」より「届いていない」 生活実感とのズレを指摘
石垣議員は国民の実感として「コメが足りているとは到底言えない」と強調。政府が「安心してほしい」と繰り返す一方で、スーパーや飲食店ではコメの価格が高騰し続けていることに言及し、「国民が感じているのは『不足感』ではなく、実際の『不足』そのものだ」と述べた。
その上で、「価格が上がる中で、家計への負担が増している。これを放置すれば、消費行動も変わり、さらに需要と供給のギャップが広がる」と、将来的なリスクに警鐘を鳴らした。
ネット上でも石垣氏の主張に共感広がる
「石垣議員の質問は的を射ていた。政府の見通しの甘さが露呈した形だ」
「コメが“足りている”って、どこを見て言ってるの?スーパーでは高くて手が出ない」
「減反続けて供給を抑えておいて、価格上がったら『見立て違いでした』って、それで済む話か?」
「備蓄米の放出も形ばかり。届く仕組みを作らないと意味がない」
「現場感覚を持った政治家がもっと必要。石垣さんのような追及は貴重だ」
農業政策の転換点 問われる政府の本気度
石垣氏の一連の質問は、単なる価格動向にとどまらず、今後の農政全体に警鐘を鳴らすものとなった。農水省は「安心感の醸成」に力を入れるとするが、生活実感との乖離がある限り、その言葉は届かない。実際にコメが手に入らない、価格が高すぎるという現実に向き合う必要がある。
農政の方向性を誤れば、食の安全保障にも影を落としかねない。今こそ、現場の声に真摯に耳を傾け、抜本的な制度改革とスピード感のある対応が求められている。