2026-03-23 コメント投稿する ▼
木原稔官房長官が暫定予算を検討伝達 2026年度予算の年度内成立が「厳しい情勢」
木原稔官房長官は2026年3月23日、自民党の松山政司参院議員会長、石井準一参院幹事長らと首相官邸で会談し、2026年度予算案が今月中に成立しない場合に備え、暫定予算の編成を検討する考えを伝えました。 立民は2026年3月19日、磯崎参院国対委員長との会談で「暫定予算の編成を週明けまでに判断しなければ参院予算委員会の審議に応じられない可能性がある」と伝えていました。
今回の政府方針を受け、立憲民主党(立民)の斎藤嘉隆国対委員長は同日、自民党(自民)の磯崎仁彦参院国対委員長と国会内で会談し、審議に応じる意向を伝えました。暫定予算の検討方針が事実上の「交渉カード」となって、膠着していた参院予算審議が動き出す形となりました。
暫定予算とは何か、なぜ今回必要になったのか
暫定予算とは、本予算が年度内に成立しない場合に、国の行政機能を止めないために、4月1日以降の一定期間に限って最低限必要な経費だけを計上する「つなぎの予算」です。2026年度予算案の総額は122.3兆円と過去最高規模に上りますが、これが2026年4月1日までに成立しない場合、年金や医療などの社会保障給付に支障が出るほか、4月から実施予定の高校授業料の無償化に関する法案の施行も滞りかねない状況です。
木原官房長官は「年度内成立をしっかりめざしていきたいが、不測の事態に備えて暫定予算を編成する方向で検討したい」と述べました。松山参院議員会長は記者団に対し、「年度内成立を諦めたからではない。大きな災害などの不測の事態に備えるためだ」と強調しています。
「高校無償化が4月から始まるのに予算が通らなかったら子どもたちが困る。早く決めてほしい」
これに先立ち、鈴木俊一幹事長、松山氏ら自民幹部は党本部で国会対応をめぐって意見を交わし、今後の対応を鈴木幹事長に一任することを決めました。予算案の月内成立が難しく、暫定予算を編成しなければ予算執行できなくなる可能性があると報告した上での判断です。
与党が参院で過半数なく、予算成立の見通し立たず
2026年2月8日の衆院選で自民が316議席を獲得する歴史的な圧勝を収めたため、衆院では予算案を2026年3月13日に可決しました。しかし、参院では与党が過半数に届いておらず、野党の協力なしには予算案を成立させられない構造となっています。
立民は2026年3月19日、磯崎参院国対委員長との会談で「暫定予算の編成を週明けまでに判断しなければ参院予算委員会の審議に応じられない可能性がある」と伝えていました。政府・与党が今回の検討方針を示したことで、野党が審議に復帰する条件が整いつつあります。
「参院で過半数もないのに年度内成立を目指すから無理がある。もっと早く野党と話し合えばよかったのでは」
また、松本洋平文部科学相をめぐる女性問題の報道も審議停滞の一因となっています。参院文教科学委員会の委員長職を立民が握っており、野党は松本大臣の説明責任が不十分だとして審議を遅らせていました。複数の課題が重なり合って、参院審議は行き詰まっていました。
「ねじれ」が国政の根本を揺るがす事態に
今回の事態は、衆院では圧倒的多数を持ちながら参院では過半数を持たないという「ねじれ」の構造が、予算成立という国政の根本を揺るがしているという現実を示しています。
「衆院で大勝したからといって参院での数の足りなさは変わらない。これが議会制民主主義のルールだ」
自民幹部は2026年3月19日の時点で「暫定予算の編成がなければ年度内に穴が開く」との懸念を示しており、今回の木原官房長官の発言は野党への事実上の歩み寄りともいえます。参院予算委員会が審議を再開することで、2026年度予算案が4月以降に成立するかどうかの行方が改めて注目されます。
「暫定予算になると新規の政策がストップしかねない。物価高対策も遅れると困る」
暫定予算の期間は通常1カ月以内にとどめたいとの政府の見方もあり、できる限り早期の本予算成立が求められています。現在も続く物価高が国民生活を直撃している中、財政出動や減税といった対策を実効性のある形で届けるためにも、国会での速やかな審議と成立が急務です。
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まとめ
- 木原稔官房長官は2026年3月23日、自民参院幹部に2026年度予算案が年度内未成立の場合に備え暫定予算の編成を検討すると伝えた。
- 「不測の事態に備えて暫定予算を編成する方向で検討したい」との考えを表明。年度内成立を諦めたわけではないと強調。
- 2026年度予算案の総額は122.3兆円(過去最高)。衆院では2026年3月13日に可決済みだが、参院で与党が過半数に届いていない。
- 立民は暫定予算の検討方針の明確化を参院審議参加の条件としており、今回の方針を受け斎藤嘉隆国対委員長が審議再開の意向を伝えた。
- 4月から実施予定の高校授業料無償化など、本予算成立が遅れると影響が出る政策が複数存在する。
- 松本洋平文科相をめぐる報道も審議停滞の一因で、与野党が複数の課題で対立していた。