2025-07-23 コメント投稿する ▼
へずまりゅう奈良市議初当選 中国人観光客「来ない運動」発言が波紋 観光業界から懸念の声も
奈良市議に初当選のへずまりゅう氏、中国人観光客を巡る発言で波紋
奈良市議選で初当選を果たした元迷惑系ユーチューバー・へずまりゅう氏が、自身のX(旧Twitter)に投稿した内容が再び物議を醸している。
朗報
へずまりゅうが奈良市議会議員に当選したことで中国人が日本へ旅行に来ない運動を始めるみたいです。
この話が本当なら大功績を残せそうです。
外国人増えすぎ問題があるので日本を嫌いな中国人はどうぞ来ないで下さい。
目先の利益よりも国民が犯罪から守られる方が優先だ。
この発言に対し、市民や観光関係者、同じ市議らから賛否の声が噴出している。発言の真意や背景を掘り下げるとともに、今後の奈良市政への影響について考察する。
“迷惑系”から地方議員へ 異色の転身と驚きの得票
へずまりゅう氏(本名:原田将大)は、かつてスーパーマーケットでの迷惑行為などで知られ、動画投稿サイトで注目を集めてきた存在だ。しかし近年は一転、奈良市を拠点に「鹿を守る活動」に取り組み始め、特に奈良公園での外国人観光客によるマナー違反をSNSで批判する姿が話題となっていた。
市議選では「奈良の鹿を守る」「外国人によるトラブル防止」を訴え、無所属ながらも8000票以上を獲得して上位で当選。政治経験ゼロで、政党や地元支援組織を持たない中でのこの結果は、全国でも注目された。
中国人観光客への言及 市議の発言としての是非
今回の投稿では、自身の当選によって「中国人観光客が日本への旅行を控える動きが出ている」とする未確認情報に言及。「それが本当であれば大きな成果」と表現し、「来たくないなら来なくてよい」と突き放すような姿勢を見せている。
治安や文化の問題に対して意見を述べること自体は政治家としての役割の一部であるが、特定の国籍を名指しし、しかも「旅行に来ない方が犯罪が減る」といった印象を与える表現は、国内外から誤解や批判を招く恐れがある。
SNS上でも、支持と批判が真っ二つに分かれている。
「正論だと思う。観光公害がひどすぎる」
「観光で食ってる町なのに、何を考えてるんだ」
「マナーを守っている中国人もたくさんいる」
「発言の自由はあるけど、政治家として慎重さが必要」
「もうこの人が市議なのが信じられない」
地元市議からも苦言 「言動で市の評判が傷つく」
この一連の言動に、同じ奈良市議の山岡としき氏(日本維新の会)もインスタグラムなどで苦言を呈している。
「中国人よりお前が出ていけ!」という強い言葉で批判した山岡氏は、「市の観光ブランドに傷がつく」「議員としての発言には責任がある」と警告している。
実際に、観光業界や行政窓口には「怖くて奈良に行けない」といった問い合わせも寄せられているという。市の担当者も「外国人排斥と誤解される内容は避けてほしい」と困惑気味だ。
“外国人排除”の論調が地方政治に与える影響
近年、観光地における外国人旅行者との摩擦やマナー違反に関する議論は、全国各地で深刻化している。一部地域では「訪問制限」や「ガイドラインの厳格化」を検討する声もある。
しかし、へずまりゅう氏のように「外国人を来させない」方向へ舵を切る主張は、観光産業にとって極めてリスクが高い。とりわけ奈良のように、観光収入が市政を支える主要産業である地域にとっては、経済的な打撃につながる可能性がある。
また、こうした発言が“排外主義”として報道されれば、国際的な評判も低下しかねない。
市議として問われる「行動」と「発言の重み」
へずまりゅう氏の当選は、ネット時代の新たな政治参加の形として一定の意義を持つ。しかし、市議としての責任は「票を取った後」に本格化する。
市政においては、対話と調整が不可欠であり、強い言葉や対立を煽るような表現は議論の場を閉ざしかねない。今後は「鹿を守る」活動にとどまらず、教育・福祉・防災など多様な政策分野に向き合う必要がある。
また、議員の発言は一個人のつぶやきとは違い、対外的に「市の意思」と受け取られることもある。その影響を自覚したうえで、責任ある姿勢が求められるだろう。
へずまりゅう氏のような“異端”の政治家が登場することは、ある種の閉塞した地方政治に風穴を開ける意味では歓迎すべき面もある。一方で、感情的・分断的な言説が自治体の信頼を損ねないよう、今後の言動に注視する必要がある。
市民から選ばれた以上、その信任に応える形で、政策としての成果と信頼をどう積み重ねていくのか。真価が問われるのは、まさにこれからだ。