2025-07-13 コメント投稿する ▼
へずまりゅう氏が奈良市議選出馬 鹿の保護と外国人問題で異色の訴え「今度こそ本気」
へずまりゅう氏が奈良市議選に出馬 鹿と景観を守る“異色の候補”が訴える地方の危機
元迷惑系YouTuberが奈良の地で見せた“変化”
かつて「迷惑系YouTuber」として知られ、全国にその名を広めたへずまりゅう氏(34)が、奈良市議会議員選挙に無所属で立候補した。これまでにも東京都豊島区議選や参院補選に出馬してきた彼だが、今回はこれまでと違う。「本気です」「過去は消えないが行動で示したい」と繰り返す口調には、これまでの彼とは異なる“市民目線”の熱があった。
出馬の動機に挙げたのは、2024年に炎上した「鹿を蹴った外国人による問題」だ。この事件をきっかけに東京から奈良に通い続け、ついには2025年1月に奈良市へ移住。以降1年にわたり、奈良公園周辺でボランティア的なパトロールを行ってきたという。鹿への暴力行為をSNSで発信し続け、県議に働きかけても動いてくれなかった無力感が、「自分が議員になるしかない」という想いを後押ししたと語る。
「過去より今の行動を見てほしい」
「口だけじゃなくて1年現場にいたのは正直すごい」
「昔は嫌いだったけど今は応援してる」
「奈良の議員が鹿を守らないなら、誰が守るんだ」
「SNSで発信してくれる政治家、実はかなり必要」
“鹿”だけじゃない 外国人問題や水源メガソーラーにも言及
へずま氏が訴える争点は、鹿の保護だけではない。奈良の古き良き景観、観光文化を守るために「外国人観光客との摩擦」にも切り込んでいく姿勢を見せる。とくに、奈良公園での外国人による鹿への暴力、ゴミのポイ捨て、マナー違反については「誰よりも取り上げてきた」と自負している。
また、奈良市に隣接する山添村で進められている「水源地へのメガソーラー建設計画」についても強く反対を表明。「メガソーラー、水源地、反対。中国人に土地を買わせない」と明言し、土地買収やエネルギー政策といった大きなテーマにも切り込んでいる。近年、地方の山林や水源地を外国資本が買い占める動きが問題視されているなか、その危機感を市議選の争点に掲げる姿勢は、ある意味では保守的で、地元に寄り添ったものだ。
また、奈良県がK-POP公演に2億7000万円もの県費を支出しようとした問題にも言及。「自分が声を上げたことで3000万円に削減され、ホール開催に変わった」と語り、これも“実績”として強調している。
“異端”ゆえの強さ 若年層との接点とSNS発信力
これまでのへずま氏の活動には多くの批判がつきまとってきた。だが、SNS上での発信力や若年層からの認知度は他候補とは比べものにならない。TikTokやXでの動画拡散力を活かし、選挙活動を可視化。地元での声かけも日常的に行っており、リアルとオンラインを両立させたスタイルで市民の支持を集めようとしている。
本人は「選挙のために来たわけではない」「本当に鹿を守りたくて来た」と繰り返すが、実際のところ、彼の言動には過去のイメージを脱却しようとする“強い焦燥”がにじむ。迷惑系の過去により、ほかの候補と比べて信頼を得るには時間も努力もかかることは自覚しており、それを補うべく「行動で示してきた」と強調している。
一方で、こうした“異色の候補者”に対し、既存の地方議会や行政サイドは戸惑いを隠せない。政策の中身や手法に粗さが目立つのは事実だが、それでもなお、有権者の「既存の政治に対する不信感」を突いた訴えが、選挙戦を活気づけているのは間違いない。
奈良の政治に変化は起きるか 問われるのは有権者の選択
奈良市議選は定数39、立候補者は多数。地元のインフラ、福祉、観光政策など多岐にわたる課題を抱える中、へずま氏のような異端の存在が“話題枠”にとどまるのか、それとも議会の一角に食い込むのか。選挙結果は地方政治の風向きを占う上でも注目されている。
保守派からは、「外国人によるマナー問題」や「中国資本の土地買収」、「無駄な税金支出」といった視点に共感する声もある。単なるパフォーマンスに終わるか、実行力を持った地方政治家として立つか──それを決めるのは、地元の有権者だ。