2025-09-02 コメント投稿する ▼
水俣病救済新法案に高まる期待 ノーモア・ミナマタ全国連と共産党議員が懇談
水俣病被害者救済を巡る動きが加速
日本共産党国会議員団の「水俣病問題プロジェクトチーム(PT)」は2日、参院議員会館で「ノーモア・ミナマタ全国連」関係者と懇談し、すべての水俣病被害者の救済を求める要請書を受け取った。会合には、田村貴昭衆院議員(PT責任者)、仁比聡平参院議員(事務局長)、白川容子参院議員が出席し、被害者団体や弁護団と意見を交わした。
懇談では、国会に提出され継続審議中の「水俣病被害者救済新法案」に対して、原告団や弁護団から強い期待が寄せられた。水俣病問題は半世紀以上が経過した今も未解決であり、裁判で争う原告を含め、国の責任で全面救済を行うべきだとの声が相次いだ。
「水俣病はまだ終わっていない」
「国が責任を持ち、一刻も早く救済策を実行すべき」
「新法案は被害者の希望そのものだ」
「過去の教訓を風化させてはいけない」
「署名活動を広げて国会を動かしたい」
国の責任と新法案への期待
今回の要請の焦点となった「水俣病被害者救済新法案」は、超党派の国会議員が共同提出したもので、被害者救済を包括的に進める内容を盛り込む。環境省が「問題はほぼ終息した」との姿勢を示す一方で、被害者や支援団体は依然として深刻な状況が続いていると訴える。
仁比氏は「速やかな解決こそ国の責任であり、法案はその意思を政治的に示すものだ」と強調。白川氏も熊本県水俣市を訪問した経験を踏まえ、「現地の声を受け止め、国会で反映させたい」と語った。
超党派合意と与野党力学
救済新法案は超党派で提出され、継続審議となっている。田村氏は「衆参両院で与党が少数となった現状を踏まえれば、アプローチ次第で前進が可能だ」と強調。水俣病問題の解決をめぐる政治環境に変化が訪れているとの見方を示した。
「ノーモア・ミナマタ全国連」も、すべての被害者救済を求める署名運動を展開中であり、国会審議に向けた世論の後押しを期待している。
水俣病全面解決へ 国会と市民運動の連携が鍵
水俣病は戦後日本の公害問題の象徴として国際的にも知られる。だが今なお救済されていない被害者が存在し、国の責任が問われ続けている。今回の懇談は、国会と市民運動が連携しながら全面解決へと道を切り開く一歩となった。
「償いの心」と「人権尊重」を基盤に、国が積極的に救済へ踏み込めるかどうかが問われている。臨時国会での審議の行方は、長年苦しんできた被害者にとって希望の光となるか注目される。
水俣病救済新法案に高まる期待 国の責任と早期解決が焦点
水俣病被害者の全面救済を掲げた新法案は、被害者団体の強い支持を得ており、国の責任を再確認する契機となる。速やかな解決を実現できるかどうかが、政治の姿勢を問う最大のテーマになっている。