2025-05-16 コメント投稿する ▼
広島県知事と広島市長、岩国基地での米空母着陸訓練に強く反対「騒音と事故リスクを懸念」
広島県知事と広島市長、岩国基地での米空母着陸訓練に強く反対
広島県の湯﨑英彦知事と広島市の松井一實市長は、アメリカ軍が岩国基地での空母着陸訓練(FCLP)を計画していることに対し、強い反対の意向を示し、防衛省および外務省に訓練の中止を求める要請書を提出した。
両首長は、米軍の訓練が地域住民の生活に悪影響を及ぼすと懸念しており、特に騒音被害や万一の事故のリスクを強調。「地域の安全と安心が最優先である」との姿勢を明確に示した。松井市長は「地域住民の生活が脅かされることは容認できない」と強調し、湯﨑知事も「米軍の訓練は他の地域で行うべきだ」と訴えた。
岩国基地の位置とこれまでの経緯
岩国基地は山口県岩国市に位置し、広島市からは約35キロメートルの距離にある。もともとアメリカ軍の拠点として機能し、F/A-18戦闘機やF-35ステルス戦闘機などが配備されている。
アメリカ軍は、天候などの理由で硫黄島での着陸訓練が実施できない場合、代替地として岩国基地を利用することがある。しかし、地域住民は騒音や安全性への不安を常に抱えており、過去には米軍機の騒音問題が繰り返し指摘されてきた。2025年4月には、岩国基地所属の戦闘機が高知空港に緊急着陸し、その後も長期間駐機する事態が発生し、地元に混乱をもたらした。
地域住民の反応と懸念
岩国基地周辺の住民からは、米軍訓練に対する不安の声が絶えない。特に騒音や事故のリスクが生活に直接影響を与えるとして、反発が強まっている。
また、岩国基地周辺では、米軍機の低空飛行が目撃されることも多く、安全面での懸念が根強い。2025年には、基地周辺の水質調査で有害化学物質PFASが検出され、地域の環境への影響も問題視されている。
ネットユーザーの声
SNS上でも今回の広島県知事と広島市長の対応に、多くの意見が寄せられている。賛否は分かれているが、地域住民の安全を重視する声が多い。
「広島は平和都市。騒音や事故のリスクは避けるべき」
「岩国基地があるからって、何でも受け入れるべきではない」
「米軍の訓練は理解するけど、住民の生活を守るのも大事」
「外務省や防衛省は地元の声をもっと聞くべきだ」
「安全性の確保が最優先だ。何かあったら取り返しがつかない」
広島県と広島市の要請に対し、防衛省と外務省がどのように対応するかが注目される。特に、岩国基地を抱える山口県や岩国市の対応も重要となり、地域全体の安全と安心をどう確保するかが問われている。
政府は、地域住民の懸念を無視せず、騒音対策や安全対策を徹底する必要がある。さらに、アメリカ側との協議で地域の声をどれだけ反映できるかが、今後の焦点となる。