2025-05-09 コメント投稿する ▼
桐生市の生活保護費不適切支給問題:市長が自ら減給6カ月、行政の信頼回復に課題
桐生市の生活保護問題:市長、自ら減給で責任示す
群馬県桐生市で発覚した生活保護費の不適切支給問題を受け、荒木恵司市長は、自らの給与を6月から11月までの6カ月間、30%削減する条例案を市議会に提出し、可決された。副市長の森山享大氏も同期間に20%減給されることが決まった。
この問題は2023年11月、群馬司法書士会の指摘によって表面化。市が支給する生活保護費の一部が分割支給され、本来の額を受け取れない受給者が出ていたことが明らかになった。中には支給が大幅に遅れるケースもあり、生活保護法違反と認定された。
市議会で荒木市長は、「市民の皆さんにご迷惑をおかけし、深くお詫び申し上げます。生活保護行政を見直し、迅速かつ適切な支給を実現するよう努めてまいります」と謝罪し、改善に向けた取り組みを表明した。
問題の背景:生活保護費の分割支給
桐生市の生活保護問題は、司法書士会の指摘で明らかになった。市の担当部署が生活保護費を一日1,000円という形で分割支給し、受給者が本来受け取るべき額を得られない事例が続出。市の第三者委員会は、2025年3月にまとめた報告書で、これを「生活保護法違反」と明確に指摘し、市の組織体制を「極めて未熟だ」と批判した。
特に受給者に対して支給額が半分以下になったケースや、支給が数カ月遅れた例もあり、受給者からの不満は高まっていた。60代と50代の男性受給者は、市を相手に損害賠償を求める訴訟を起こしており、今後の裁判の行方も注目される。
改善に向けた市の取り組み
荒木市長は、市議会で謝罪するとともに、生活保護行政の改善を約束。職員の教育と指導を徹底し、支給手続きの迅速化や透明性向上を図る方針を示した。また、厚生労働省からも監査が入り、桐生市に対して適切な対応を求める指導が行われている。
市は今後、受給者の相談窓口を拡充し、支給状況の確認を徹底する考えだが、市民からの信頼回復には時間がかかるとみられる。
ネットユーザーの声
この問題はSNSでも大きな反響を呼んでいる。
「市長が減給するのは当たり前。でも本当に反省してるの?」
「生活保護費を分割支給なんて、受給者を苦しめるだけじゃないか」
「謝罪だけではなく、しっかりと改善策を実行してほしい」
「市長や副市長の減給だけで終わらせないで。担当部署も見直すべき」
「困っている人を助けるはずの生活保護が、逆に負担になっている現実」
市は信頼回復に向けた具体的な改善策を示し、実行に移すことが求められている。
* 群馬県桐生市で生活保護費の不適切支給が発覚。分割支給や遅延で受給者に影響。
* 荒木恵司市長が自ら6カ月間30%減給を提案し、可決。副市長も20%減給。
* 司法書士会の指摘で問題が明らかに。第三者委員会は「極めて未熟」と批判。
* 受給者が市を相手に損害賠償を求めて提訴。
* 市は生活保護行政の改善に取り組むと表明。
桐生市の生活保護問題は、行政の対応不足が問われる深刻な事例となった。市がどのように信頼を取り戻し、受給者を支援する体制を再構築するかが注目される。