2025-07-20 コメント投稿する ▼
維新・石平氏が参院選で初当選 中国出身評論家の訴えた「日本を守る」政策とは
誹謗中傷に屈せず出馬、維新から初当選
7月20日に投開票された参院選で、日本維新の会が比例代表に擁立した中国出身の評論家・石平氏(63)の当選が確実となった。石平氏は日本国籍を持つ初の中国出身比例代表議員となり、その言動や政策主張には早くも注目が集まっている。
出馬にあたっては、SNSや一部メディアから激しい誹謗中傷を受け、一度は2月に出馬を断念した。しかし、「誹謗に屈してはならない」と再び立ち上がり、比例枠からの出馬を決意。「この国を守りたい」という信念を前面に掲げた選挙戦で、見事初当選を果たした。
「中国出身でも日本を本気で思ってるって、伝わったんだと思う」
「誹謗中傷に屈しない姿勢に胸を打たれた」
SNS上では、その強い意志と覚悟に対し、称賛の声が相次いだ。
天安門事件を契機に日本へ、帰化後も保守論陣
1962年に中国・四川省で生まれた石平氏は、北京大学哲学部を卒業。1988年に来日し、神戸大学大学院で学ぶ中で、翌年発生した天安門事件に衝撃を受け、中国共産党体制との決別を決意した。
2007年に日本国籍を取得した後は、評論家としてテレビや雑誌で保守的立場から積極的に発言。対中外交への警鐘を鳴らす論客として知られるようになった。今回の選挙戦では、自らの生い立ちと信念を武器に、「日本人の安全と尊厳を守る政治を」と訴え続けた。
維新の会がこうした論客を比例で擁立した背景には、保守層の取り込みと、安全保障政策への強いメッセージ発信の意図があると見られる。
「中国に詳しい人が国会にいるのは大きい」
「発言に説得力がある。少なくとも中国に媚びる人よりマシ」
有権者からは、その経験と視点への期待の声も多い。
主張した政策は“日本を守る”が軸
石平氏が掲げた政策の柱は、いずれも「日本を守る」という強い目的意識に貫かれていた。具体的には以下のような論点を前面に打ち出した。
* 憲法改正による自衛力強化
* 対中外交の見直し
* 帰化制度の厳格化
* 大量移民の流入阻止
* スパイ防止法の制定
特に「帰化制度の厳格化」や「スパイ防止法」などは、現行制度の見直しに直結する内容として議論を呼んだ。一部では批判的な意見もあったが、石平氏は「差別ではない。日本という国の秩序と安全のために必要な議論だ」と断言し、論点から逃げることはなかった。
「帰化したからこそ、日本の脆さが分かるってのは説得力ある」
「移民の受け入れに慎重な視点、ようやく国会に届いた」
こうした有権者の声は、政策の是非を超えて「当事者性のある議論」に対する期待の表れだろう。
“保守新顔”の登場が政界に与える影響
石平氏の当選は、日本維新の会にとっても大きな意味を持つ。既存の保守層とは一線を画す立場ながら、外交・安全保障政策に特化した論客を党内に持つことで、今後の議論やメディア露出にも影響を与えると見られる。
維新が伝統的に重視してきた「改革」「経済政策」に加えて、「国家安全保障」というテーマを鮮明に掲げた候補の当選は、政策領域の幅を広げる意味でも象徴的だ。
政界において、これまで“外国人出身”の議員は多くなかったが、石平氏はその枠を超え、「日本人以上に日本を語る」という立場から今後の国会での発言が注目される。