2025-05-29 コメント投稿する ▼
女性の非正規率と賃金格差が深刻化 倉林議員「長時間労働の構造から見直せ」
女性の低賃金問題が再燃 倉林議員「企業の体質こそ見直しを」
参議院厚生労働委員会で5月29日、日本共産党の倉林明子議員が、女性の賃金格差と労働条件の見直しを強く訴えた。労働施策総合推進法の改正審議に絡めて、「ジェンダー平等の実現には、企業が主導する旧来的な雇用慣行を正さなければならない」と強調。厚労省に対して具体的な是正措置を求めた。
「働く女性の半数以上が低賃金」背景に非正規と有期契約
倉林議員は、働く女性の過半数が非正規雇用にとどまり、その多くが有期契約である実情に焦点を当てた。賃金水準の低さだけでなく、雇用の不安定さが生活設計を難しくしている点を問題視。「恒常的な業務に対しても有期契約が使われている。この使い方そのものが問われるべきだ」と追及した。
これに対し福岡資麿厚労相は、「無期転換ルールにより安定雇用を進めていく」と述べたが、踏み込んだ改革には言及しなかった。
男女格差の根は「企業文化」 長時間労働が女性の負担に
倉林氏はまた、賃金格差の背景には「性別役割分担を前提にした企業の雇用スタイルがある」と分析。特に、男性に過剰な長時間労働を求める文化が、女性のキャリア形成を阻害していると批判した。
「女性の低賃金構造を変えるには、男性の働き方そのものを変えなければならない」。そう指摘し、単なる賃上げではなく、「労働時間の短縮とセットでなければ、意味はない」と訴えた。
しかし福岡厚労相は、「8時間労働は国際的な基準」として、短時間労働への転換には否定的な姿勢を示した。
開示強化と実効性ある対策が急務
政府は、従業員数300人超の企業に対して男女の賃金格差情報の開示を義務づけているが、倉林氏は「実態を隠さず開示し、企業に改善の義務を負わせなければ差は縮まらない」と指摘。今後の法整備に、開示制度の拡充や指導措置の強化が求められる。
ネットの声:共感と不満、入り混じる反応
SNS上でも議論は活発だ。
「女性の非正規率が高すぎる。生活できない賃金で働かせるのは制度の怠慢では?」(Xユーザー)
「結局、男社会の働き方に女性を合わせろって話。発想が古い」(Threadsユーザー)
「“賃上げと時短セット”って言葉、すごくしっくり来た。これが本質じゃない?」(Facebookユーザー)
「国際水準がどうこうって言うけど、日本の残業文化は異常」(Xユーザー)
「倉林議員の主張は現場の声に近い。もっと他党も取り上げるべきだと思う」(Facebookユーザー)
* 女性の過半数が非正規雇用で、有期契約が賃金の低さと不安定さを招いている。
* 男女の賃金格差には企業主導の固定的役割意識が影響しており、長時間労働が女性のキャリアを妨げている。
* 労働時間の短縮と賃上げを並行して進める必要があるが、政府は慎重姿勢。
* 賃金格差情報の開示義務の拡大と、企業への改善指導が今後の焦点。