2025-04-07 コメント投稿する ▼
長生炭鉱の遺骨収容、市民に危険作業 石破首相「自己責任とは言えぬ」
長生炭鉱では、太平洋戦争中の1942年、坑内に海水が流れ込む事故が発生し、183人が犠牲になった。そのうち136人が朝鮮半島出身者だったとされている。しかし現在に至るまで、遺骨の大半は未収容のままで、遺族や市民団体による地道な調査が続いている。
大椿氏は、危険な潜水調査を一部の市民団体が担っている現状を指摘。「政府の責任で財政的・技術的な支援を行うべきではないか」と問いかけた。
これに対し石破茂首相は、「それを自己責任でやってくれとは言えない」と明言。「現場を見た方が、より正確に状況を把握できる。関係者の納得が得られるのであれば、必要に応じて現場に行くことを躊躇すべきではない」と、視察の可能性にも言及した。
市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」は、これまでクラウドファンディングなどを通じて潜水機材を調達し、調査活動を進めてきた。しかし水深が深く、泥が堆積していることから、遺骨の発見には至っていない。活動には高度な技術と安全管理が求められるが、国からの支援は限定的なままだ。
同会の関係者は、「本来これは国が責任をもって行うべき調査。遺族の高齢化も進んでおり、時間がない」と訴える。大椿議員も、「これは人道的にも国家の歴史的責任として取り組むべき課題。政府はもう一歩踏み込んだ対応を」と強調した。