2025-04-18 コメント投稿する ▼
公明・斉藤代表が訪中へ 習主席宛て親書持参し信頼深化 経済対策や参院選にも意欲
公明・斉藤代表が訪中へ 習主席宛て親書携え信頼深化図る
公明党の斉藤鉄夫代表は18日、国会内で記者会見を開き、今月22日から24日の日程で中国を公式訪問すると明らかにした。党代表として初めての訪中となる今回の訪問には、石破茂首相から中国・習近平国家主席に宛てた親書を携えて臨むという。斉藤氏は「これまで築いてきた信頼の基盤をさらに厚くしたい」と抱負を語った。
政党外交の積み重ねを土台に
斉藤氏は、公明党がこれまで政党間交流を通じて中国との信頼構築に尽力してきた点を強調。長年にわたる訪中の実績に触れ、「日本国民の率直な思いや懸念を伝えると同時に、政党同士の対話の成果を積み重ねていきたい」と語った。
今回の訪問では、中国側と経済や安全保障を含む幅広いテーマで意見交換を行う予定。近年は米中関係が緊張する中、日本にとっても外交的バランスが問われる局面が続いており、政党間での対話にも大きな意味があるとみられる。
親書を通じ日中信頼を再確認
今回の訪中では、石破首相から習近平国家主席への親書を直接届ける役割も担う。斉藤氏は「国同士の信頼関係をより一層深めるきっかけになれば」と述べた。米中の関税対立が激化するなかで、日本にとって安定した国際環境は極めて重要だとしたうえで、「世界経済の動向が日本の景気や物価に直結する以上、政党としても対話を重ねていく意義は大きい」と強調した。
減税を基本とした経済対策を
経済政策についても斉藤氏は言及。トランプ氏による関税引き上げの影響を踏まえ、「秋に向けては物価高に対応する経済対策が必要だ」と述べた。公明党としてはあくまで「減税」が基本方針だが、減税には法改正など時間がかかるため、「減税を実施するまでの間は給付金による先行的な支援が必要」との認識を示した。
知床観光船事故から3年 救助体制を強化
また、23日で発生から3年を迎える知床半島沖の観光船沈没事故にも言及。20人が命を落とし、今なお6人が行方不明のままとなっているこの事故を契機に、公明党は海難救助体制の見直しを後押ししてきた。今回、新たに千歳航空基地にヘリコプターを配備することが決まり、斉藤氏は「救助体制が手薄な地域は、これで解消される」と述べた。今後も海上保安庁の体制強化を党として支援していく姿勢を示した。
参院選へ意欲 7選挙区で議席確保目指す
7月に予定される参院選に向け、公明党は選挙区で7議席、比例代表でも現有以上の議席を獲得する方針だ。斉藤氏は「石破内閣のもとで掲げてきた政策を有権者に丁寧に訴え、参院でも安定した与党基盤を築いていきたい」と意気込みを語った。