2025-05-28 コメント投稿する ▼
都議会自民党の裏金問題、元幹部が新証言「説明は虚偽だった可能性」追加リストの存在も明かす
都議会自民「裏金問題」に新証言 “虚偽説明”の疑い強まる
東京都議会の自民党会派が、政治資金パーティーの収入を政治資金収支報告書に記載せず、一部を都議の手元に留保させていたとされる問題で、都政を揺るがす新たな証言が浮上した。都議会の政治倫理条例検討委員会が5月28日に行った非公開の参考人招致で、元自民会派事務局長の鴫原浩氏が、会派による説明が事実と異なる可能性を示唆した。
100万円分を納入、残りは“自由裁量”との証言
鴫原氏の証言によると、2019年10月21日に開催された都議会自民党の総会で、当時幹事長だった鈴木章浩氏がパーティー券100枚(200万円相当)を各都議に配布。そのうち50枚分、すなわち100万円は指定期日までに会計担当に納入するよう説明があったという。一方、残る50枚については「議員の判断に任せる」との説明がなされ、さらに追加で受け取った券については「半額を納める」よう指示されたとも述べた。
この証言は、これまでの「会派での一括管理や取り扱いに関する指示はしていない」とする都議会自民党の説明とは大きく食い違っている。
「追加リスト」存在も明かす 現職国会議員の名も
さらに鴫原氏は、報道などで既に不記載を認めた現職都議ら26人に加え、「追加リスト」と呼ばれる別の資料が存在すると明言。その中には故人を含む現職の都議や国会議員計12人の名前が記載されていたとし、そのリストは都議会自民党の政策調査会が利用する共有サーバーに保存されていたと証言した。
これにより、不記載の実態が想定以上に広範囲にわたる可能性が浮上した。議員個人の裁量で処理されていたとされる“裏金”の規模や関与者の範囲が、今後さらに問題視される見通しだ。
白石都議が追及 説明の整合性に疑義
共産党の白石たみお都議は委員会後、記者団に対し「都議会自民党が一貫して『取り扱いを周知していなかった』と述べていたが、今回の証言で、その説明の信ぴょう性が大きく揺らいだ」と批判。これまで再招致を拒否していた鈴木章浩元幹事長と、小宮安里都議に対して再び証言を求めるべきだと強く主張した。
SNSで広がる批判と怒りの声
この問題に対し、ネット上では市民の厳しい視線が注がれている。特に政治資金の使い方や説明責任を巡る声が多く見られた。
「こんなやり方がまかり通るなら、税金を納めるのがバカバカしくなる」
「都民の信頼を裏切る行為。徹底的に調査して」
「鈴木氏らは説明責任を果たすべき。逃げてる場合じゃない」
「政党交付金があるのに、なぜ裏金を?」
「政治家は襟を正せ。自浄作用がなければ市民が動くしかない」
政界全体の信頼回復なるか
今回の証言により、都議会自民党の「裏金」問題は一段と深刻化している。都議会は透明性と説明責任の確保を求められており、再調査の実施や関係者の再招致は避けられない状況となっている。
今後の焦点は、記載漏れの正当性と、それが組織的に行われていたかどうか、さらには誰が最初に指示を出したのかに移る。都民の信頼を取り戻すには、徹底した情報開示と責任の所在の明確化が急務だ。