2025-05-21 コメント投稿する ▼
都議会自民の裏金疑惑、幹事長関与を元事務局長が証言 再招致で説明責任焦点に
幹事長関与の証言で裏金問題が再燃
東京都議会の自民党会派による政治資金パーティー収入の「中抜き」問題をめぐり、新たな証言が注目を集めている。都議会政治倫理条例検討委員会が21日に公表した文書によると、元事務局長の鴫原浩氏が「幹事長から直接説明があった」と明かした。これは、これまで当事者らが繰り返してきた「指示はなかった」とする説明と大きく食い違う内容だ。
“中抜き”は幹事長の指示だった?
鴫原氏は、2019年10月のパーティー準備段階で、当時の幹事長から「都議1人あたり100枚のパーティー券が配布され、そのうち50枚分(100万円)を期限までに納入するように」との説明を受けたと述べている。残りの50枚については「各議員の判断に委ねる」とされたという。また、追加で渡された券についても「その半額を納入せよ」との指示があったと証言している。
さらに鴫原氏は「中抜きの判断は議員側の方針に基づいており、職員はただ指示に従ったに過ぎない」と主張している。自身を含む事務方が意図的に金を留め置いたのではなく、あくまで上層部の判断で動いていたという説明だ。
都議の説明と食い違い、再び参考人招致へ
ところが、当時の幹事長であり自らも裏金作りが指摘されている鈴木章浩都議は、4月の委員会で「記載の有無について話したことはない」と証言していた。同様に2022年の幹事長だった小宮安里都議も「パーティー券の管理は事務局に任せていた」と責任を職員に転嫁していた。
こうした経緯から、検討委は鴫原氏に加え、鈴木、小宮両氏の再度の参考人招致を求める方針を固めた。真相解明のカギを握る三者の証言が再び交差することになる。
資料提出拒否も判明、都民の不信募る
この日の委員会では、鈴木、小宮両都議に加え、柴崎幹男、三宅正彦両都議も関連資料の提出を拒否していたことが明らかとなった。これに対し共産党の白石たみお都議は、「裏金の仕組みが空気のように伝承されてきたというのか。資料も出さずに終わらせるなどあり得ない」と批判。再招致と調査継続を訴えた。
ネット上での反響
「都議の説明と事務局長の証言が真逆。どっちかが嘘をついてるとしか思えない」
「自民党都議団、結局“秘伝のレシピ”で裏金を作ってたんじゃないの?」
「資料出さない時点で黒確定みたいなもんだろ」
「職員のせいにするな。指示した奴が責任を取れ」
「この問題、都議会全体の信頼を損ねている。徹底解明が必要だ」
不透明な実態に都議会の説明責任問われる
都議の手元に残った金の出どころと使い道、また誰がそれを正当化し、誰が黙認してきたのか。政治資金の透明性を掲げる都議会が、この問題にどう向き合うかが問われている。委員会が求める追加招致が実現すれば、さらに深い部分に踏み込む展開になるだろう。中途半端な幕引きは、かえって都民の不信感を増幅させかねない。