2025-06-10 コメント投稿する ▼
中谷防衛相、不発弾事故で調査委設置を発表 嘉手納の爆発で自衛隊員4人負傷、全国で作業停止へ
嘉手納弾薬庫で爆発事故、自衛隊員4人が負傷
6月9日、沖縄県嘉手納町にある米軍嘉手納弾薬庫地区内の自衛隊運用区域で、不発弾処理中に爆発事故が発生した。これにより陸上自衛隊員4人が負傷する事態となり、関係省庁や地元自治体に大きな衝撃が走った。
事故が起きたのは、自衛隊が保管・管理を担当している不発弾用の保管庫内。中谷元防衛大臣は、10日午前の記者会見で「ご心配をおかけし、心よりおわび申し上げます」と述べ、事故の詳細な経緯と原因解明のため、9日付で陸上自衛隊内に事故調査委員会を設置したと発表した。
幸いにも今回の爆発による周辺住民や施設への直接的な被害は確認されていないが、防衛省は全国の不発弾処理作業を一時的に全面停止する方針を表明し、安全体制の見直しに入る。
全国の不発弾処理作業を一時停止
今回の事故を受け、中谷防衛相は「類似の事故を防ぐためにも、まずは作業の在り方を一度立ち止まって確認すべき」として、全国の自衛隊による不発弾処理作業を当面停止する方針を明らかにした。対象となるのは、陸上自衛隊が行っている全国各地の不発弾保管・処理関連の作業で、再開の時期については安全性の検証結果を踏まえて判断するという。
「全国停止は妥当。命に関わる話だから慎重に」
「作業員の安全が最優先。しっかり原因を究明してほしい」
「作業中止で影響が出ないか心配だが、今は仕方ない」
「沖縄だけの問題にしてはいけない。全国の課題」
「また自衛隊のリスクが顕在化。評価されるべき現場の努力」
防衛省関係者によると、作業を中断している間にも、不発弾の一時保管や周辺の安全確保は継続され、地元自治体と連携して対応していくという。
事故原因の究明と再発防止に向けた体制強化へ
調査委員会は、爆発の発生状況、使用されていた機材や処理手順、安全装備の有無、現場指揮系統など多角的な観点から原因を洗い出す。防衛省としても、今回の事故を重く見ており、同種の事例を想定した訓練やマニュアルの整備に着手する方針を示している。
過去にも不発弾処理中の事故は全国で数例発生しており、特に太平洋戦争期に投下・埋設された爆弾類が都市部や工事現場から発見される事例は後を絶たない。これまでの自衛隊の不発弾処理件数は年間数百件にも上るが、その大半は人知れず、危険と隣り合わせの中で行われている。
今回負傷した4人の隊員はいずれも生命に別条はないとされるが、医療機関に搬送されており、現場では安全装備を着用していたとの情報もある。事故の衝撃や爆風の程度についても現在分析中とされ、詳細は今後公表される見込みだ。
防衛体制の信頼維持と国民への説明責任
中谷大臣は「自衛隊が国民の命を守る立場にある以上、その安全管理に不備があってはならない」と述べ、信頼回復に向けた徹底的な対応を誓った。防衛政策や自衛隊活動に対する国民の信頼を損なわないためにも、透明性ある調査と再発防止策の提示が不可欠となる。
不発弾処理は国土防衛の一環として不可避の任務である一方で、現場の過酷さは広く知られていない。今回の事故は、こうした任務にあたる自衛官の危険性と、それを支える制度・体制の課題を浮き彫りにした。
「自衛官の命が守られてこその国防。制度見直しを」
「調査だけで終わらせず、全国の現場に反映してほしい」
「命懸けの作業に、もっと注目と敬意を」
「現場の声を無視せず、本気で改革を」
「再発防止のための人員増や予算増も必要」
防衛省は今後、調査結果を公表し、必要に応じて関係省庁や自治体との連携強化も進める方針だ。国民の安心と安全を守る現場が今、制度的な支援と改革を求めている。事故を“単なる不運”で終わらせず、持続可能な安全保障体制への第一歩とすることが問われている。