2025-04-23 コメント投稿する ▼
「赤旗は報道機関に非ず」万博取材証問題で経産相が答弁 共産党が差別的対応に抗議
万博取材証問題、国会で議論紛糾
2025年4月23日、衆議院経済産業委員会において、日本共産党の辰巳孝太郎議員が、大阪・関西万博の取材証発行に関する問題で経済産業省を追及した。同党の機関紙「しんぶん赤旗」が万博会場の取材から排除されていたことに対し、辰巳氏は通期の取材許可証の発行を求めた。これに対し、武藤容治経済産業相は、万博協会が報道機関と政党機関紙を区別していると説明し、協会の裁量の範囲内であるとの見解を示した。
万博協会の対応と赤旗の取材状況
万博協会は、開幕前のリハーサル「テストラン」や報道機関向けの「メディアデー」において、「しんぶん赤旗」の取材申請を受け入れなかった。これに対し、赤旗側は抗議し、協会は4月21日付で一時的な取材許可証を発行した。しかし、これは記者会見のみの限定的なものであり、通期の取材許可証は発行されていない。
メディアガイドラインと政党機関紙の位置づけ
万博協会のメディアガイドラインでは、取材許可証の発行対象を「報道機関」「フリーランス」「インフルエンサー」「その他」に分類している。「しんぶん赤旗」は「その他」に該当するとされ、通期の取材許可証の発行対象外とされている。武藤経産相は、政党機関紙は報道機関の類型に該当せず、取り扱いが異なると説明した。
今後の展開と取材の自由の行方
辰巳議員は、万博協会の対応が恣意的であり、赤旗に対する差別的な取り扱いであると批判した。また、経産省に対し、協会に差別的な取り扱いをしないよう求めたが、武藤経産相は協会の裁量の範囲内であるとの立場を崩さなかった。今後、ゴールデンウィーク明けの経済産業委員会で再度この問題が取り上げられる予定であり、取材の自由と政党機関紙の報道活動のあり方が問われることとなる。
- 「しんぶん赤旗」が大阪・関西万博の取材から排除されていた問題で、共産党の辰巳孝太郎議員が経産省を追及。
- 万博協会は一時的な取材許可証を発行したが、通期の取材許可証は発行されていない。
- 協会のメディアガイドラインでは、政党機関紙は「その他」に分類され、報道機関とは異なる取り扱いとされている。
- 辰巳議員は協会の対応を恣意的で差別的と批判し、経産省に是正を求めたが、武藤経産相は協会の裁量の範囲内との立場を示した。