2025-04-18 コメント投稿する ▼
共産党北海道委、新幹線延伸凍結を提言 「生活の足」守る議論を道民に呼びかけ
北海道新幹線札幌延伸、凍結を求める声明 共産党道委が道民の生活重視を訴え
日本共産党北海道委員会は4月18日、北海道新幹線の札幌延伸計画について、凍結および中止を含む道民的な議論を呼びかける声明を発表した。同時に、参院選に向けた政策も公表し、生活の足の確保や地域経済の再生を最優先課題として掲げた。声明では、延伸工事の遅延や費用増大、自然環境や地域社会への影響を指摘し、道民の生活に直結する交通手段の維持・強化を訴えている。
新幹線延伸計画の現状と課題
北海道新幹線の札幌延伸計画は、2038年度末以降の開業を見込んでいるが、国土交通省の有識者会議は、さらなるリスクがあれば数年単位での遅れもあり得ると指摘している。工事費用の増大により、自治体の負担やJR北海道が支払う貸付料などが増加し、最終的には道民の負担となる可能性がある。また、工事に伴う有害残土の発生や水枯れ、作業員の死亡事故など、自然環境や現場への影響も懸念されている。
生活の足の確保を最優先に
記者会見で、はたやま和也党道副委員長(参院比例予定候補)は、並行在来線やバス路線の廃止・縮小により、道民の通勤・通学・通院の足が奪われ、自動車がなければ生活できない現状を指摘した。「生活の『足』として道民を支える責任こそ第一に果たすべきだ」と述べ、地域交通の維持・強化を最優先課題とする姿勢を示した。
参院選政策の柱
共産党北海道委員会が発表した参院選政策では、以下の点が柱となっている。
- 暮らしの困難を乗り越え、北海道の「経済再生」を目指す。
- 北海道を「戦争する国づくり」の「最前線」にさせない。
- ジェンダー平等やアイヌ民族の先住権回復を推進する。
はたやま氏は、「自民党政治の大本に切り込む政策を広く道民に伝え、参院選で勝利したい」と語った。また、宮内しおり参院道選挙区予定候補は、「国政を変えてこそ暮らしも平和も守られる。誰もが安心して暮らせる北海道へ、参院選で勝利したい」と述べた。
地域交通の現状と課題
北海道では、人口減少や高齢化の進行により、地域交通の維持が困難な状況が続いている。特に、地方部では公共交通機関の廃止や縮小が相次ぎ、自動車を持たない高齢者や若者の移動手段が限られている。このような中で、新幹線延伸計画に多額の予算を投じることへの疑問の声が上がっている。
共産党北海道委員会の声明は、地域住民の生活に直結する交通手段の確保を最優先課題とし、巨額の投資を伴う新幹線延伸計画の見直しを求めるものである。今後、道民の間で新幹線延伸計画の是非を巡る議論が活発化することが予想される。