2025-05-07 コメント投稿する ▼
ひきこもり支援、厚労省が新指針「自立」から「自律」へ 支援対象も拡大し柔軟な対応を目指す
厚労省、ひきこもり支援で新指針策定 「自立」から「自律」へ
厚生労働省は、ひきこもりの人々やその家族を支援するため、新たな指針を策定した。これまで「自立」を目指す支援が強調されていたが、新指針では「自律」を目標に据え、当事者自身が自分の意思で生き方を選べることを重視する内容に変わった。支援対象もこれまでより広がり、ひきこもり期間や年齢にかかわらず、困難を抱える人々に寄り添う支援が目指されている。
「自立」から「自律」へ 当事者を尊重する支援
これまでの指針では、ひきこもりからの脱却は「自立」や「社会参加」が目標とされ、仕事に就くことや社会的役割を果たすことが重要視されていた。しかし、当事者の中には無理に社会参加を目指すことが逆にストレスとなり、精神的な負担を増してしまうケースもあった。
今回の新指針は、当事者が自分の意志で自分の生き方を決められる「自律」をゴールに据えている。これは、たとえ仕事に就かなくても、社会とのつながり方や生活のスタイルを当事者が自ら選べるように支援するという考え方だ。
支援対象も拡大 多様な悩みに対応
新たな指針では、支援の対象も大きく広がった。これまでは「6カ月以上ひきこもり状態が続く人」が対象とされていたが、新指針では「何らかの生きづらさを抱え、困難を感じている人」も支援対象に加わった。期間の制約もなくなり、一時的に悩みを抱える人や、家族として支援を必要とする人も含まれる。
また、各自治体には「ひきこもり支援センター」の設置を推奨し、地域ごとの相談窓口を強化する方針だ。具体的な支援事例を紹介するハンドブックも用意され、相談員や支援者が状況に応じた対応ができるようサポートが行われる。
ネットユーザーの声 賛否が分かれる
新指針について、ネット上でもさまざまな意見が寄せられている。
「自律を目指す支援、素晴らしい!無理に働かせるよりも当事者の意思を尊重してほしい。」
「支援対象が広がったのはいいけど、実際にどれだけの人が支援を受けられるのかが心配。」
「ひきこもりは家族もつらい。家族支援もちゃんと強化してほしい。」
「結局、社会に出られない人はどうすればいい?実際の支援が重要だよ。」
「地域の支援センター、本当に役立つのかは自治体次第だと思う。」
このように、新たな指針に賛成する声もあれば、実効性を不安視する意見も見られる。厚労省は、地域との連携を強化し、支援の実効性を高めるための体制整備を進めていく方針だ。