2025-02-28 コメント投稿する ▼
マイナ保険証のメリット誇張?厚労省の説明に誤解と疑問の声
■高額療養費制度の手続き簡素化
高額療養費制度は、医療費が高額になった際に自己負担を軽減するための制度である。従来は、医療機関の窓口で一旦全額を支払い、その後払い戻しを受けるか、事前に「限度額適用認定証」を取得して提示する必要があった。マイナ保険証の導入により、これらの手続きが簡素化され、医療機関で受け付けるだけで上限額を伝えられるようになった。
■資格確認書でも同様の手続きが可能
しかし、資格確認書を使用する場合でも、患者の同意を得ることで手続きを省略できる。これは、マイナ保険証と同じ「オンライン資格確認システム」が利用されているためである。つまり、マイナ保険証を使用しなくても、従来の健康保険証や資格確認書でも同様の手続きが可能である。
■「マイナ保険証ならでは」の表現に疑問の声
この点について、健康保険組合の幹部からは「不当表示だ」との指摘が上がっている。なぜ厚労省は「マイナ保険証ならでは」と強調したのか、その意図が問われている。
■デジタル化の進展と利便性の向上
国は、オンライン資格確認システムの導入や改修に876億円以上を投じてきた。多くの国費を投入したデジタル化により、ほとんどの患者にとって利便性が向上している。しかし、厚労省自身がその利便性を「マイナ保険証ならでは」と狭めてしまっているとの指摘がある。
■難病患者からの懸念の声
また、難病患者からは「誠実さ欠けている」との声も上がっている。マイナ保険証のメリットを強調するあまり、従来の保険証や資格確認書での手続きの利便性が十分に伝えられていないのではないかとの懸念が示されている。