私大の入学金「二重払い」問題に文科省が是正通知 進路を奪う制度は見直しの時

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私大の入学金「二重払い」問題に文科省が是正通知 進路を奪う制度は見直しの時

入学金の「二重払い」問題に文科省が初の是正通知


文部科学省は6月26日、私立大学に対して「入学金の二重払い」による受験生の経済的負担を軽減するよう求める通知を出した。入学金を巡っては、複数の大学に合格した受験生が、第1志望の合否が分かる前に第2志望の大学へ入学金を納めなければならないケースが多く、「結果として不要な出費を強いられる」との批判が国会でも繰り返されてきた。

この問題は受験生の進路選択の自由を奪い、機会の不平等を生んでいるとして、若者団体や一部の国会議員が改善を求めてきた。とりわけ日本共産党の吉良よし子参院議員は、受験生への調査をもとに制度の見直しを訴え、「受験機会の格差が深刻化している」と警鐘を鳴らしていた。

「入学金ゼロ」へ向けた小さな一歩か


今回の通知では、私立大学に対して以下のような対応を求めている:

* 経済的困難を抱える学生に対する入学金の減免措置
* 別の大学への進学が決まった場合、納入済み入学金を返還する制度の導入(別の入学者が見込める場合)
* 入学金の分割納入制度の整備

文科省の担当者も、「進路選択の幅を狭めることがないようにする視点が重要」と述べ、受験生が将来を選ぶ際に経済的事情で選択肢が制限される現状への問題意識をにじませた。

「当たり前の制度改革を今さら?」という声も


入学金の「二重払い」については、民間団体「入学金調査プロジェクト」が過去に行った調査で、受験生の27%が実際に経験しており、入学金を理由に受験自体を諦めた人も含めると、当事者は全体の約4割にのぼることが判明している。

この結果を受けて、3月の参院予算委員会では吉良氏が「入学金は学問の自由を脅かす制度」としてその廃止を求め、「国は受験機会の平等を保障すべき」と強く主張した。

一方で、入学金制度そのものを「古い商慣習のようなもの」と捉える声もあり、「大学に入らないのに金を取るという発想が既におかしい」という批判も根強い。

進学先決まってないのに金だけ払わせるって、どこのブラック商法?
受験料に加えて入学金もダブって取るなんて詐欺まがいじゃないか
高校卒業の段階で何十万って失うとか…若者に冷たすぎる国だな
返金制度がある大学なんてほとんど聞いたことない
「教育の自由」っていうなら金でふるいにかけるのやめてくれ


「無償化」の現実性は? 給付ではなく減税で支援を


なお、今回の通知を後押しした形になった日本共産党は、参議院選挙に向けた政策の中で、「授業料の半減」「入学金ゼロ」「最終的な無償化」を掲げている。

しかし、現実問題として「無償化」を財政負担のみで実現しようとすれば、巨額の公費投入が必要となり、今後の財政健全化の議論とも衝突する。給付金頼みの「バラマキ政策」では、財源の裏付けが不透明で持続可能性に疑問が残る。

むしろ、教育投資を真に支援するためには、授業料・入学金の無償化と並行して、教育関連費用を控除対象にする所得税改革や、子育て世帯向けの恒常的な減税措置など、根本的な「制度設計の見直し」が求められる。単発の補助金よりも、持続的な経済基盤の強化が家計には有効だ。

今後、入学金のあり方が制度としてどう再設計されるかは、文科省や大学の姿勢次第だが、「教育の自由」を口にするのであれば、まずは金銭的なハードルをどう解消するかが最優先となるはずだ。

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2025-06-27 14:58:31(S.ジジェク)

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