2025-06-27 コメント投稿する ▼
ドイツ・ボンの慰安婦像設置に日本政府が抗議 岩屋外相「極めて残念」懸念の声強まる
ドイツ・ボンの慰安婦像設置に日本政府が反発 岩屋外相「極めて残念」
ドイツ西部の都市ボンにある博物館に、いわゆる「慰安婦像」が新たに設置される動きに対し、日本政府が即座に反応した。岩屋毅外相は27日の記者会見で、「わが国政府の立場やこれまでの取り組みと相いれない、極めて残念なことだ」と懸念を表明。政府として強い不満と困惑を示した。
この博物館は、第二次世界大戦中の戦時性暴力をテーマにしているとされているが、その中で特定の国を名指しで批判するような展示がなされることに対して、日本政府は「歴史の一側面だけを取り出し、あたかも普遍的な加害構造として定着させる行為は極めて不公正だ」との認識を持っている。
特に今回は、公的な博物館内での設置であることが事態をより深刻にしている。これまで日本政府は、ドイツ国内の他地域で同様の像が公共の場に設置された際も、自治体や関係者に対して抗議や撤去要請を行ってきた経緯がある。
「慰安婦問題」をめぐる日本政府の立場と外交的努力
岩屋外相は記者団に対し、「これまでもさまざまな関係者にアプローチし、強い懸念を伝えてきた」と説明。日本としては、このような歴史認識の固定化を防ぐため、外交ルートを通じて継続的に対応していることを強調した。
慰安婦問題については、2015年の日韓合意により「最終的かつ不可逆的に解決された」とされている。にもかかわらず、第三国であるドイツで像の設置が進むことは、国際合意を踏みにじる動きといっても過言ではない。
また、岩屋氏は「さまざまな機会をとらえて、国際社会に対し明確に説明を行っていきたい」と述べ、今後も事実に基づいた発信を重ねていく考えを示した。
ドイツ国内の動きと“歴史戦”の現場化
今回のボンでの設置を含め、近年ヨーロッパ諸国では特定の団体による「慰安婦像設置運動」が進行している。これには一部の民間団体やロビー活動を通じた影響も見られ、日本の立場が十分に伝わっていないことが原因との指摘もある。
本来であれば、こうした歴史問題は当事国間で冷静に議論されるべきであり、第三国を舞台に感情的なプロパガンダの応酬を繰り広げるべきではない。歴史を振りかざして外交の道具とすることは、国際秩序そのものを揺るがしかねない。
ネット上では政府対応に賛否の声
一連の報道に対し、ネット上ではさまざまな声が飛び交っている。
「なぜまた第三国で慰安婦像?いい加減にしてほしい」
「ドイツまで利用して反日プロパガンダを広げる勢力のしつこさに呆れる」
「設置を許したドイツの責任も問うべきでは?」
「また“日本は説明不足”で片付けるのか。本気で撤去に動くべき」
「こういう時こそスパイ防止法が必要。国内で情報工作されすぎ」
政府が打ち出す「説明責任」や「懸念の表明」が、実効的な成果を生んでいるのかについては疑問の声も多い。口先の外交に終始することなく、実態として相手国に伝わる対外広報戦略の強化が求められている。
国民の誇りを守るために必要な法整備と行動
このような海外での動きに対し、ただ遺憾の意を表すだけでは何の抑止力にもならない。日本の名誉が損なわれ、誤った歴史認識が世界で定着してしまえば、それは将来世代への重大な禍根となる。
こうした情報戦に立ち向かうためにも、国内でのスパイ防止法の整備や、外務省・文化庁による対外発信機能の抜本強化が急務だ。加えて、歴史教育における自虐史観の払拭も必要であり、政治の側が明確な意思を示すべきだ。
日本の外交に必要なのは、事なかれ主義ではなく、国民の名誉を守る覚悟と行動である。