2025-06-24 コメント投稿する ▼
岩屋外相、オランダ夕食会を欠席 韓国閣僚出席で批判の声「外交判断ミスでは」
岩屋外相、オランダ国王夫妻主催の夕食会を欠席
岩屋毅外相が北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に関連して訪問したオランダで、国王夫妻が主催した夕食会に出席しなかったことが波紋を広げている。夕食会は首脳会議の開幕に合わせた外交行事として26日に行われたが、日本政府は首脳不在を理由に岩屋氏の出席を見送った。
岩屋氏は27日の記者会見で、「オランダ政府から『首脳のみが出席可能』との説明を事前に受けていた」とし、欠席は主催国の意向を尊重した判断だったと説明した。しかし、日本と同様に首脳の不参加を決めた韓国の閣僚が夕食会に出席していたことが判明し、ネット上では日本政府の判断に対する疑問の声が広がっている。
韓国は出席、日本は欠席――判断の分かれ目
日本政府は、石破茂首相がNATO首脳会議の出席を見送ったことに伴い、岩屋外相が代理出席として訪欧することを決定していた。外交儀礼においては、首脳会議の付随行事である夕食会に、代理出席の閣僚が参加することは珍しくないが、今回日本側は「参加対象は首脳に限られる」との説明を受けたという。
岩屋氏は「首脳以外も出席可能かどうか事前に確認したが、オランダ政府からは明確に“不可”との回答があった」と述べ、事務方を通じて確認を重ねた上で欠席を決めたと主張している。
ところが、韓国の閣僚が夕食会に出席していた事実が判明し、SNS上では「なぜ日本だけが出席を見送ったのか」という批判が殺到している。
「韓国は出てるのに、日本は何してるの?」
「外交でこういう判断ミスは命取り」
「“説明受けた”って、それで終わらせるのは無責任では」
「主催国に確認取ったって言ってるけど、他国と差があるのは問題」
「外相が出ないことで日本の存在感がまた薄れた」
外交儀礼か、情報伝達の齟齬か
今回の一件は、主催国との調整不足や情報伝達の不一致が招いたものとの見方も出ている。外交儀礼の世界では、「正式な招待」と「慣例的な参加可能性」の違いが存在し、それが誤解や判断の分かれ目となることは少なくない。
とはいえ、NATOに限らず国際会議における付随行事は、単なるセレモニーではなく、各国の交流や信頼醸成の場であり、欠席が周囲に与える印象は軽視できない。特に今回のように他国の閣僚が出席していた場合、「なぜ日本だけが不在だったのか」という問いは避けられない。
外務省関係者は「現場での調整や柔軟な判断が重要だが、今回はルール遵守を優先した」と話すが、結果的に他国と足並みが揃わなかったことで、情報共有体制の課題が浮き彫りになった格好だ。
国際舞台での存在感低下を懸念する声も
今回のNATO首脳会議には、地政学的な緊張が続く中で日本も「グローバルパートナー」として招かれていた経緯がある。軍事同盟の枠組みを超えた国際安全保障において、日本の積極的な関与が期待されている状況で、存在感を示す機会を逃したことに懸念の声が上がっている。
また、今回のような行事での判断ミスは、将来的な外交交渉にも影を落としかねない。国際場面での丁寧な根回しやフットワークの軽さは、日本の外交がしばしば指摘される「硬直性」から脱却するためにも必要不可欠だ。
夕食会への出席が本質的な外交成果を生むわけではないが、「席に着く」ことが次なる交渉の入り口となる場合もある。日本政府には、形式論に縛られず実を取る柔軟な対応力が今後一層求められるだろう。