2025-06-04 コメント投稿する ▼
岩屋外相、トルコビザ免除制度の即時停止を否定 国益と友好関係の維持を重視
岩屋外相、トルコとのビザ免除制度「停止は考えていない」 現状維持の方針を表明
トルコ国籍者の短期滞在ビザ免除制度をめぐり、岩屋毅外相は6月4日の衆院外務委員会で、制度の即時停止を否定した。埼玉県川口市を中心に在住するクルド人による難民申請の急増が問題視されるなか、自民党の河野太郎氏らがビザ免除の見直しを求めていたが、岩屋氏は「現段階での停止は考えていない」と明言。日本とトルコの関係や経済・文化・観光など多方面への影響を懸念し、慎重な姿勢を崩さなかった。
経済・文化交流への影響を重視
岩屋外相は答弁の中で、ビザ免除の停止によって「企業活動の停滞や人の往来の減少など、あらゆる分野にネガティブな影響が出る」と指摘。日本とトルコの友好関係を損なうことなく、適切な形で問題を整理していく意向を示した。また「トルコ政府とは既に複数のレベルで協議を重ねており、今後も継続していく」とも述べ、外交ルートを活用した対応に重きを置いている。
「私の判断だ」河野氏とは一線画す
かつて外務大臣を務めた河野太郎氏は、トルコ国籍者へのビザ免除停止について「私が大臣ならもう実施している」との強硬な立場を示している。これに対し岩屋氏は、「私は現職の外相としての責任で判断している」と明確に線引きをし、前任者の見解に迎合しない姿勢を貫いた。
クルド人問題、地域社会からの懸念
委員会では、川口市を地盤とする維新の会・高橋英明議員が、地元でのクルド人集住による混乱や犯罪事例を挙げ、「ビザ免除制度の見直しが必要」と強調。一方で岩屋氏は、治安や地域住民の不安も重く受け止めるとしながらも、「単に措置を止めるか否かではなく、より包括的な対応が必要」との考えを示した。
人道と安全保障の両立を模索
難民認定制度を悪用する形で入国・在留を繰り返す一部の外国人への対応は、今後も政治的議論の的になるとみられる。岩屋氏は「国民の生命や財産を守ることは当然だ」としつつも、「外交や経済にも配慮した総合的な判断が必要」との立場。一部では、ビザ取得の“推奨”措置を導入し、現場での審査を厳格にする案も浮上しており、政府内の調整が続いている。
ネット上では賛否分かれる
XやThreadsでは、今回の岩屋外相の対応に対してさまざまな声が上がっている。
「事態はもう深刻。外相は現場を見てないんじゃないの?」
「慎重姿勢は評価するが、結局何もしないんでしょ?」
「トルコとの関係を壊すべきではない。外交は繊細だ」
「岩屋さんの説明は筋が通ってる。極端な対応は逆効果」
「制度の抜け道を使ってる連中にもっと厳しく対応して」
岩屋外相が「国の顔」として、単なる感情論ではなく、国益全体を見据えた判断を下している姿勢は明らかだ。今後、トルコ側との協議の行方とともに、国内での制度運用の見直しにも注目が集まる。