2025-05-20 コメント投稿する ▼
日本政府、カンボジアの教育と若者支援に約1.8億円の無償協力 ICT活用で体育教員養成と職業訓練強化
カンボジアの教育支援に日本が1.8億円超の無償協力
日本政府は、カンボジアにおける体育教育の強化と、子どもや若者の学びの場を広げるため、総額約118万ドル(日本円で約1億8,400万円)の無償資金協力を行うことを決めた。支援は2つのプロジェクトを対象としており、それぞれにNGOを通じて現地での取り組みが進められる。
ICTを活用し体育教員の育成を後押し
一つ目の支援は、カンボジアの首都プノンペンにある国立体育・スポーツ研究所(NIPES)で行われる、体育教員の養成プログラムの質を高める取り組み。日本のNPO「ハート・オブ・ゴールド」が現地の教育機関と連携し、ICT(情報通信技術)を導入して、図書館運営や教員育成、学生管理といった運営上の課題に取り組む。
この事業には61万8,000ドル(約9,600万円)が充てられ、4年制の体育教員養成課程の整備を通じて、将来的にカンボジア国内で必要とされる教員資格制度の強化にも貢献することが期待されている。
学び直しの機会を広げる若者支援
もう一つのプロジェクトは、NGO「国境なき子どもたち」による、北西部のバンテアイミエンチェイ州での活動だ。現地では就労経験のない若者や学業から離れた子どもたちを対象に、職業訓練や教育支援を行っている。今回の支援で、新たに2つのライフ・ロング・ラーニング・センター(LLLC)を建設し、教育環境の改善を進める。
この取り組みに対しては、56万4,000ドル(約8,800万円)が投じられ、資格取得を目指す若者や働きながら学ぶ人々にとって、より身近で継続的な学びの場が提供される見通しだ。
支援に対するネットの反応
日本の国際協力に関して、SNS上では賛否が入り混じった声が見られた。
「支援そのものは良いことだけど、日本の子どもへの投資ももっと必要だよね」
「ICTを使って教育の質を高めるのは今の時代に合っている」
「日本国内で同様のことしてます?」
「こんなところにも日本の税金が使われているのか…」
「自国に余裕がないのに、他国に1億円以上出すって複雑な気分」
一方で、教育や若者支援にフォーカスした形での協力には理解を示す声も多く、日本のソフトパワー外交として評価する意見もあった。
未来志向の支援、外交関係強化にも期待
今回の無償資金協力は、単なる資金提供にとどまらず、現地の教育制度そのものの基盤づくりや、若者の将来に直接つながる支援だ。日本とカンボジアの友好関係を深めるとともに、人づくりを通じて長期的な発展を支える意義深い支援となるだろう。